| 研究概要 |
1. エチオピアの諸言語のデータ収集ならびに動態状況の解明:(1)データの収集については分担者,研究協力者(日本及びエチオピアの研究者)により,バスケト語,コウェグ語,コンソ語,ハマル語,アムハラ語,ディメ語といった系統も異なる諸言語について音韻,語彙,文法にわたって基礎的なデータを蓄積する事が出来た。これらは今後の研究の重要な基礎を提供するものである。また,ハマル語の方言の存在やアムハラ語の母音の音響的特質などについて新たな知見が得られた。(2)動態状況に関しては,特に文字化の様相に焦点を当て,コンソ語,バスケト語,バンナ語,アリ語についてその状況の調査,資料の提示,分析を行い,その実態の解明を進めた。なお,これらの調査を更に円滑に行うため,エチオピア人研究者を招聘し,共同研究体制の一層の推進を図った。
2. エチオピア諸言語のビブリオグラフィー作成:アジスアベバ大学エチオピア研究所の図書館等で現地研究者による研究を把握する為,学士・修士論文のリストを作成した。更にグラゲ諸語については論文の現物を確認し,より正確なビブリオグラフィー作成への作業を進める事が出来た。
3. GISサーバの属性検索システムの改良と各言語のデータベース構築:ウェブ上で行える,GISを用いたエチオピア諸語の言語特徴に関する検索システムの研究開発を行った。
4. エチオピアの諸言語の入門書作成:以前科研費により刊行したアムハラ語入門書の続編の作成を引き続き行ったが,最終的な完成には至らず,23年度完成を目指す事となった。オロモ語については作成に向けての準備的作業を行った。
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