研究概要 |
平成22年度は,アジア人同士の国際コミュニケーションではどのような言語が使用されるか,国際言語としての英語,東アジア英語などの可能性について考察することについて,香港台湾,アメリカにおいてアンケート調査、学生インタビュー、先生インタビュー、授業見学調査を行なった。アンケート調査の調査対象者は香港で597名、台湾で865名、アメリカで498名である(3カ国計1960名)。アンケートは現地で、授業中に配ったので、回収率は98%であった。授業中、インタビューを受けてもよいという学生を募集した。その学生と相談し、都合が良い時間にインタビューを行った。インタビュー調査の調査対象者は、香港で28名、台湾で88名(個人インタビュー50名とグループインタビュー38名)、アメリカで30名である(3カ国計108名とグループインタビュー38名)。 National Kaoshiung First University of Science and Technology(台湾)で、大学生150名に日本文化や日本語についての講演を開いた。 詳細な分析は23年度に行なうことになっているが,基礎的な分析において次のような傾向が伺えた。主な点として,(1)日本以外のアジア人が持つ,日本人についての認識は高いが、その同じアジア人は日本人の英語が苦手である,(2)アメリカ人はアジアや日本についての情報が浅い,(3)アジア人が日本語を勉強しようと思うのは日本の経済力の強さが理由であるということが示された。
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