研究課題/領域番号 |
22401030
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
SAVELIEV IGOR 名古屋大学, 国際開発研究科, 准教授 (60313491)
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キーワード | カナダ / 日本人移民 / 国家アイデンティティ / コミュニティ / モダニティ |
研究概要 |
平成23年度には、2回(2011年8月22日~9月2日、2012年1月21日~29日)にわたって、ブリティッシュ・コランビア大学図書館特別コレクション及び国立公文書館(National Archives)においてローリェ(Wilfrid Laurier)文書(MG25・26)、カナダ総督文書(G21)、議会議事録などの大量の新しい史料の収集を行い、一部の史料をデジタル・カメラで写し、250枚以上の史料を公文書館の機械を利用して電子媒体で保存した。その膨大なデータの整理・分析は、2012年2~3月に行い始め、平成23年度中に継続する予定である。また日本外務省の外交史料館においても史料調査を行い、史料の重要な部分をパソコンに入力した。 さらに、サヴェリエフ・イゴリは、平成22年度の調査で得られたデータに基づいて、アジア研究学会(Association for Asian Studies)において、"Japanese Communities in the Formation of Regional Identity in British Columbia and the Priamur Region in the Late-19th/Early-20th Century : A Comparative Perspective"(同じパネルのメンバーに代行されて発表、ホノルル、2011年4月3日)というテーマで研究成果を発表し、"Towns on the Border : Monocultural and Transcultural Factors in Constructing Urban Spaces in Harbin and Vladivostok"というパネルを組織化し、そのパネルの一部としでEthnic Diversity Constructs the City : the Chinese, Koreanand Japanese Quarters in Making of Vladivostok"(同じパネルのメンバーに代行されて発表、トロント、2012年3月15日)という研究成果発表を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成23年度には、計画の通り、大量の史料を収集することができた。その史料は、整理・分析の後、今後の学術論文、口述発表のための重要な資料になる。また、海外の研究者の協力を得て、2回にわたって、国際学会でのパネルを企画し、そのパネルの提案は、アジア研究学会で採用され、2011年4月と2012年3月に発表を行うことができた。
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今後の研究の推進方策 |
平成24年度に、平成23年度に収集した公文書館などの重要な史料の分析を継続して、さらに、東京の日本外交史料館において史料調査を継続する予定である。また、イギリスの国立公文書館(Public Record Officein Kew Gardens)において、大英帝国とカナダ属領との外国におけるブリティッシュ・コロンビアへの日本人移民に関する史料の調査を行いたい。
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