研究課題/領域番号 |
22401034
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応募区分 | 海外学術 |
研究機関 | 駒澤大学 |
研究代表者 |
飯島 武次 駒澤大学, 文学部, 教授 (90106641)
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研究分担者 |
酒井 清治 駒澤大学, 文学部, 教授 (80296821)
石井 仁 駒澤大学, 文学部, 准教授 (90201912)
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キーワード | 西周 / 先周 / 渭河 / 李崖遺跡 / 周公廟遺跡 / 発掘 / 中国 / 考古学 |
研究概要 |
古典文献や金文に見られる「周原」「周城」「周」の位置確認を行い、そのことによって不確実な西周王朝建国期の歴史を明らかにすることを研究目的とし、中国陝西・甘粛の渭河流域に分布する先周・西周遺跡に対して考古学的調査を行い、遺跡発掘に参加した。研究代表者の飯島武次は、第1次の遺跡踏査として連携研究者の鈴木敦、海外研究協力者の趙化成・王占奎等と、8月16~23日の間甘粛東部から陝西西部に分布する李崖遺跡・水溝村遺跡・勧読遺跡・祝家巷北遺跡等の調査を行った。この期間に、北京大学考古文博学院・陝西省考古研究院を訪れ、共同研究の打ち合わせを行い、あわせて甘粛渭河流域の天水市清水県に位置する李崖遺跡における発掘地点の決定と、発掘の準備・設営を行った。続いて飯島と鈴木は9月7~19日の間、海外研究協力者の趙化成・徐天進(北京大学)、王占奎(陝西省考古研究院)、王輝(甘粛省考古研究所)等が主体者として行う天水市清水県李崖遺跡の発掘に参加し、西周墓・灰坑の発掘を行った。第2次の遺跡踏査として連携研究者の西江清高・渡部展也は10月29日~11月8日の間、甘粛・陝西の渭河流域の先周・西周遺跡の踏査を行った。陝西水溝村遺跡・勧読遺跡・趙家台遺跡、甘粛李崖遺跡の地理学的立地条件と、水系に関する調査を実施した。2月17~20日の間、研究分担者の酒井清治は北京大学を訪れ、中国側と2010年度の研究総括を行った。発掘に参加した李崖遺跡は甘粛内に存在するが、出土した土器は陝西の周公廟遺跡や祝家巷北遺跡出土の土器と同じで、土器の型式学的な研究の上からは、先周から西周前期に渭河上流域から中流域の相当に広い地域が、周の本拠地であったことを明らかにした。
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