研究課題/領域番号 |
22401034
|
応募区分 | 海外学術 |
研究機関 | 駒澤大学 |
研究代表者 |
飯島 武次 駒澤大学, 文学部, 教授 (90106641)
|
研究分担者 |
寺前 直人 駒澤大学, 文学部, 講師 (50372602)
酒井 清治 駒澤大学, 文学部, 教授 (80296821)
石井 仁 駒澤大学, 文学部, 准教授 (90201912)
|
研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
キーワード | 先周 / 西周 / 考古学 / 渭河 / 周原 / 中国 / 陝西省 / 周公廟遺跡 |
研究概要 |
研究目的とした「不確実な西周王朝建国期の歴史を明らかにする」ために、2012年度は渭河流域の甘粛省甘谷県毛家坪遺跡の西周時代・先秦時代遺跡の発掘に参加した。また2010・2011・2012年度に陝西省渭河流域で出土した土器の型式学的な研究を行い、以下の結論を得た。二里岡上層文化・殷墟文化併存期における渭河中流域の土器には、鄭家坡型式・劉家型式・殷形の土器が認められることを明らかにした。二里岡文化上層期頃から殷形の土器が渭河流域に伝播し、鄭家坡型式の土器に大きな影響を与えた。この時期の渭河中流域の主要な土器は、鄭家坡型式の土器と考えられること、鄭家坡型式の土器が姫姓の周族と関係の深いことを明らかにした。鄭家坡型式の土器を出土する遺跡の分布範囲は漆水河以東に顕著で、劉家型式の土器の分布は漆水河以西に顕著であることを明らかにした。劉家型式の土器が、西周時代に入ると基本的に消滅していることを考慮すると、劉家型式の文化は、周文化の中心にあったとは推定できず、姫姓と関係の深かかった姜姓の遺物と考えた。岐山の南麓に広がる周公廟遺跡は、周公廟遺跡A2地点から出土した西周甲骨文に見られる周公旦関係の人名(周公・文王・畢公・叔鄭)や地名(周・新邑)から周公旦と関係の深い場所つまり周公旦の采邑である可能性がより高くなった。周原遺跡は周の最も重要な都市であったと考えられ、周原遺跡出土の陶文の研究を行い、陶文に見える「周」は、西周時代の「周」つまり周原遺跡を示すと考えた。新たな研究課題として渭河上流域における西周時代における先秦文化の考古学的研究の必要性を強く認識するに至った。2010・2011・2012年度に陝西省渭河流域で行った研究成果を、『中国渭河流域における先周および西周文化の総合調査』として略報を刊行した。
|
現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|