研究課題/領域番号 |
22401040
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
阿久津 昌三 信州大学, 教育学部, 教授 (30201883)
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研究分担者 |
青木 澄夫 中部大学, 国際関係学部, 教授 (30424922)
梅屋 潔 神戸大学, 国際文化学研究科, 准教授 (80405894)
小泉 真理 清泉女学院大学, 人間学部, 教授 (20290992)
澤田 昌人 京都精華大学, 人文学部, 教授 (30211949)
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キーワード | アフリカ / 独裁者 / 虚像と実像 / 民族学 / ナショナリズム / 政治力学 / 政治哲学 / 政治思想 |
研究概要 |
本調査研究は、現代アフリカにおける独裁者の虚像と実像に関する民俗学的研究という研究課題のもとに、独立後50年の経緯のなかで独裁者とよばれた指導者(為政者)をとりあげてその虚像と実像を明らかにすることを目的としている。具体的には、阿久津昌三がガーナのンクルマ、青木澄夫がケニアのケニヤッタ、梅屋潔がウガンダのアミン、小泉真理がタンザニアのニエレレ、澤田昌人がコンゴ(旧ザイール)のモブツ、阿部利洋(連携研究者)が南部アフリカを対象として調査研究を実施した。 阿久津昌三は、ンクルマのニューヨーク・ハーレム、フィラデルフィアの留学時期及びロンドンの学生運動、労働運動、独立運動の時期を調査した。青木澄夫は、現地調査及び国内調査により日本人が見たケニヤッタ像を調査した。梅屋潔は、アミンを知る人物にインタビュー調査を行い、録音、書き起こし、翻訳の作業を進めている。アミンの実像が浮びつつある。小泉真理は、昨年度のエジンバラ大学での調査を受けて、今年度は現地調査をもとに現在のタンザニアの人々にとってのニエレレ像-特に、カリスマ性について調査した。澤田昌人は、ルムンバ暗殺に関与したとされるモブツについて、権力と腐敗という従来の言説を再検討して、ナショナリズムなどの思想的な背景からその実像を解明した。阿部利洋は、ロンドン大学政治経済学院及び東洋アフリカ研究学院において、独裁者の比較検討のための資料収集を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本調査研究は、現代アフリカにおける独裁者の虚像と実像に関する民族学的研究という課題のもとに、独立後50年の経緯のなかで独裁者とよばれた指導者(為政者)をとりあげてその虚像と実像を明らかにすることが目的である。研究代表者、研究分担者及び連携研究者は、海外学術調査という調査目的に沿って、現地調査を実施することで資料収集、学会発表、論文発表等を着実にこなしている。したがって、本調査研究はおおむね順調に進展していると評価することができる。
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今後の研究の推進方策 |
本調査研究は、現代アフリカにおける独裁者の虚像と実像に関する民族学的研究という課題のもとに、独立後50年の経緯のなかで独裁者とよばれた指導者(為政者)をとりあげてその虚像と実像を明らかにすることが目的である。本調査研究は、平成22年度から23年度の研究成果を踏まえて、平成24年度においては、引き続いて資料収集、学会発表、論文発表等を行うとともに、シンポジウム形式で発表を行い、外部の専門家を招聘してこれらの研究成果の外部評価をしてもらうことを計画している。したがって、本研究課題の今後の推進方策は、平成22年度から23年度に実施してきた海外学術調査の研究成果を発信することを目的とするための国内旅費が中心となる。
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