研究課題/領域番号 |
22402007
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応募区分 | 海外学術 |
研究機関 | 津田塾大学 |
研究代表者 |
小倉 充夫 津田塾大学, 学芸学部, 教授 (40055322)
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研究分担者 |
青木 一能 日本大学, 文理学部, 教授 (90099987)
井上 一明 慶應義塾大学, 法学部, 教授 (80159970)
遠藤 貢 東京大学, 総合文化研究科, 教授 (70251311)
舩田クラーセン さやか 東京外国語大学, 外国語学部, 准教授 (70376812)
眞城 百華 津田塾大学, 国際関係研究所, 研究員 (30459309)
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キーワード | 南部アフリカ / 政治変動 / 国民形成 / 民主化 / 民族問題 / ザンビア / ジンバブウェ / モザンビーク |
研究概要 |
小倉はルサカの二つの居住区で調査を行い、20年前に実施したルサカ調査結果と比較した結果、農村との絆も弱まり、出稼ぎ還流型の様相はかなり弱くなっていることが判明した。若い世代ほど教育程度の高さに比しフォーマル・セクター就学者の比率が少なく、教育による社会的上昇の期待が満たされていないため、アフリカ政治に影響を与える存在である。青木はアンゴラの政治動向に影響を与えている中国の政策に注目し、中国に赴きアフリカに「出稼ぎ」に行った場合の条件などの聞き取り調査を行った。さらにアフリカ研究センターを訪問し、研究スタッフとの討議を行った。なおアンゴラの政治変動と国民形成に関する資料・文献などの収集も併せておこなった。井上はジンバブウェで選挙管理委員会副委員長、再定住相、そしてジンバブウェ大学教授等へのインタビューそして資料の収集をおこなった。また農村部においては、再定住政策の成果ならびにジンバブウェ・ドルの廃止に伴う商品の交換状況の調査をおこなった。遠藤は南部アフリカにおける「民主化」動向に関し、一方で従来民主化とされてきた政治変動のあり方を「民主化なき移行」と再認識するなどの理論研究をめぐる最近動向の文献調査を行うとともに、ザンビアにおける新憲法制定の現状把握を目指した現地調査を実施した。船田はモザンビークの国民形成に重要な役割を果たした脱植民地化プロセスに注目し、同プロセスに東西冷戦が与えた影響について、米国の対ポルトガル政策の推移をアイゼンハワーからケネディ政権への移行期に注目して行った。眞城は民主化後のエチオピア政治について、ティグライ州で調査を行った。前年に実施された総選挙とそれに伴う地方政治の変容について調査をし、南部アフリカと対比して考察した。さらに、民主化後のティグライ州のローカルNGOと政党、またディアスポラの関係に着目して研究を行った。
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