研究課題/領域番号 |
22402021
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応募区分 | 海外学術 |
研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
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研究分担者 |
神田 健策 弘前大学, 農学生命科学部, 教授 (10113705)
黄 孝春 弘前大学, 人文学部, 教授 (10234684)
四宮 俊之 弘前大学, 人文学部, 教授 (80113801)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 知的財産 / りんご / 商標権 / 育成者権 / ピンクレディー / クラブシステム / 販売戦略 / 専用利用券 |
研究概要 |
りんごを事例にして農産物の生産販売における知的財産の活用に不可欠な育成者権(特許)と商標権の保護・運営に関わる諸課題を考察し、その商標権に基づく商標使用ライセンス契約等によっての一貫した新しい生産と販売の試みも検討した。また、知的財産(商標権)活用の先駆者となったピンクレディー(品種名:クリップス・ピンク)管理・運営の「クラブ」スステムの発展と実態を調査した。最終年度の平成24年度に下記の地域で調査を行った。 2012年9月(調査者:黄・カーペンター)イタリア、フランス: イタリアの南チロール地方では、多くのりんご業者を訪問した結果、先端生産技術とマーケティング戦略で公開品種(特許切れ・商標なし)の生産を続けながら、商標権のついたクラブ制りんごの導入も心がけていることが判明した。フランスでは、ピンクレディーシステムを立ち上げて、管理を続けてきている Star Fruits Diffusion社にいる人たち当事者と会って貴重な聞き取りデータが得られた。また、新クラブ制品種を開発・普及する IFO International社では、新品種のグローバルネットワークの構築について聞き取り調査を行った。 得られた結論はつぎの2つである:① 新クラブ制品種の市場開発とそのブランドを保護・管理するには、充実した運営組織や運営費が必要となる。最適の生産量(過剰生産予防)や高品質(基準設定や監査・産地等)を維持しなければ、高(premium)価格の確保が難しい。② 最近、欧州市場にクラブ制りんごが現在30種類程登場し、早くから “Premium” ブランドとして市場シェアを確保しているピンクレディーをはじめ数品種が安定しているが、新しいクラブに加入・投資する業者や生産者にとってはリスクが高まっていて「適者生存」競争が始まっていることが判明した。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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