本研究課題は、(1)研究対象であるラオスの農村部、サイニャブリー(Xaignabouli)県、サバナケット(Savannakhet)県、チャンパーサック(Champasak)県の3県6郡に点在する6カ村の家計所得及び相続調査、(2)子ども調査の2つの調査により構成されている。 (1)の調査は、2009年度から2010年度にかけて実施し、すでに完了している。2010年度から2011年度にかけては、(2)の子ども調査の準備に着手し、アンケート案を作成し、現地語への翻訳、実験サンプルを使った予備テスト、などを行った。また、すでに実施した家計所得と相続調査に関するデータを整理し、分析に使えるようにデータセットを整えた。 研究成果の公開としては、これまでの成果を、相続調査のデータを使った論文"Job Choice Across Three Generations in Rural Laos"としてまとめることができた。本論文は、開発研究の学会誌「Journal of Development Studies」へ投稿する準備ができている。2011年度から2012年度は、当初の予定では昨年度中に完了しているはずであったが、ラオスのほぼ全域を襲った深刻な洪水被害のために今年度に延期することとなった、(2)の子ども調査に実際にとりかかる予定である。
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