| 研究課題/領域番号 |
22402024
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| 応募区分 | 海外学術 |
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| 研究機関 | 摂南大学 |
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研究代表者 |
八木 紀一郎 摂南大学, 経済学部, 教授 (30116511)
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| 研究分担者 |
清水 耕一 岡山大学, 社会文化科学研究科, 教授 (00235649)
徳丸 宜穂 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (00387656)
田中 宏 立命館大学, 経済学部, 教授 (10163560)
平野 泰朗 摂南大学, 経済学部, 教授 (20165195)
長尾 伸一 名古屋大学, 経済学研究科(研究院), 教授 (30207980)
萩原 泰治 神戸大学, 経済学研究科(研究院), 教授 (40172837)
住澤 博紀 日本女子大学, 家政学部, 教授 (50226601)
VALLS ・C Lluis 京都外国語大学, 外国語学部, 准教授 (50411210)
DI MARTINO Luigi 関西外国語大学, 外国語学部, 教授 (70351715)
土井 康裕 名古屋大学, 経済学研究科(研究院), 准教授 (70508522)
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| 研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2015-03-31
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| キーワード | 越境地域協力 / 欧州統合 / 欧州2020 / 環境エネルギー政策 / イノベーション政策 / 越境労働市場 / 市長会議 / 地域協力団体 |
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| 研究概要 |
今年度は中間報告書を研究代表者の科研費助成研究のホームページに掲載したあと、３件の海外調査と２回の国内研究会をおこなった。
海外調査は、ライン川上流地域の越境労働市場、中東欧の環境エネルギー領域を含む地域協力、および環境政策にかかわる市長会議（Covenant of Mayors）についておこなった。
これまでの研究成果からみえてきたことは、南欧等の貿易収支および財政規律に弱点のある諸国の連鎖的危機に端を発した欧州統合の危機にもかかわらず、地域政策、科学技術・教育政策、環境・エネルギー政策などの下部領域においては政策課題の欧州化が進行し、そのなかでは国家だけでなく、自治体やローカル・レベルでの市民組織、経済団体が大きな役割を果たし、それらを実現するための組織も着実に発展しているということである。
とくに欧州統合のすべての領域において環境的な視点が組み込まれ、環境政策のメインストリーミングがはかられていることが重要である。しかし、電力・石油・石炭・ガスといったエネルギー問題になると、各国の需給構造の差異や政策の相違が露呈している。EUは電力・エネルギーについてもその域内自由市場化を基本路線としており、また世界に先駆けたグリーン経済化の目標を2030年、2050年と設定している。しかし、温暖化ガスの排出枠取引は低調にとどまり、風力・太陽光などの再生可能エネルギーの利用に対応した送配電網、ガスや原油などの供給源・輸送経路の分散をはかる投資も必要である。
しかし、各領域における政策の欧州化は均一的に進むわけではないので、これらの領域における欧州化の進展自体が欧州の新しい格差的な地域構造を生みだすおそれがある。中東欧、南欧における地域政策はこの点からも注目される。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
中間報告書を作成し、それを討議することができた。これからはハイポリティクスおよび金融財政政策面での補充をおこないながら最終報告書の作成に進む。
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| 今後の研究の推進方策 |
数件の補充調査をおこないながら、最終報告書のとりまとめに向けて討議し、相互点検する。
本共同研究が直接の対象にしているのは、地域政策を基礎にして市民・自治体および実務家によって推進されるいわゆる欧州統合の「ロウポリティックス」の部分であるが、それも各国トップリーダーによるいわゆる「ハイポリティックス」の領域、および、欧州危機の中心部である財政・金融危機についての一定の理解がなければ、それを欧州統合の全体像の中に位置づけることができない。そのため、欧州首脳会議などに現れる、こうした高次の政治的意思決定における地域政策の位置づけ、財政・金融構造および政策との関連を補いながら最終報告をまとめたい。また、各国政策の相違などによって錯綜した環境・エネルギー政策の地域的次元とその将来展望についても、その明確化につとめたい。
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