研究課題
本研究は、日欧各国地域において市場経済形成期に顕在化する家の存在を、より実証的に明らかにすることを目的とする。独自の歴史的存在である家業・家産・家名の継承をおこなう日本の「イエ」を基点に、家の普遍的要素である直系家族・農業経営組織体・住居を準拠枠として、南仏ピレネー地域における文字通りの「家」の発見に始まり、中欧(ドイツ北部)および北欧(フィンランド)でも日本の「イエ」に匹敵する存在(「大きい家 Grand House」)を実証した。その具体的データの一部は2 つの国際学会European Social Science History Conference(ヨーロッパ社会科学史学会)2012 年4 月グラスゴー大会および8 月ポルトガル・リスボンでの国際会議International Rural Sociology Congress(世界農村社会学会議)でそれぞれセッションを組織し報告した。さらに、2013年2月にはフランス・セルジー=ポントワーズ大学における国際セミナーで、プロジェクト全体を総括した。これらの報告の内容は、Motoyasu Takahashi, ed., Finding‘Ie’in Western Society:Historical empirical study for the paralleling and contrasting between Japan and Europe (Matsuyama, 2013 March)として公刊している。一方で、上記「家の発見」プロジェクトの進展により新史料の「蔵開け」による発見(長野県上田市下塩尻母袋剛介氏文書)を含めデータ蓄積のみならず、国内外シンポジウムの累積・研究者間交流の緊密化・近接プロジェクトとの提携ならびに隣接学問領域研究・データ互換を通じ、より多角高次元のアプローチが可能となっている。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2013 2012 その他
すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (13件) 図書 (1件) 備考 (1件)
Motoyasu Takahashi, ed., Finding‘Ie’in Western Society: Historical empirical study for the paralleling and contrasting between Japan and Europe (Matsuyama, 2013)
巻: 愛媛大学経済学研究叢書17 ページ: 63-93
巻: 愛媛大学経済学研究叢書17 ページ: 29-61
巻: 愛媛大学経済学研究叢書17 ページ: 9-27
国際比較研究
巻: 9 ページ: 3-45
http://www.cpm.ehime-u.ac.jp/MotoHomePage/Motohome.html