研究概要 |
本研究は、米国国立公文書館所蔵のレコードグループ131(以下RG131)資料に含まれる戦前期の日本商社在米支店関連接収文書の調査をおこない、詳細な目録を整備し、資料を複写収集すること、収集した複写資料を広く社会・学界に公開して商社史研究の進展に役立てること、当該資料を用いた日本商社に関する実証的歴史研究を深化させることを目的としている。 2010(平成22)年度においては、RG131資料調査のために、研究代表者および連携研究者3名が米国国立公文書館へ出張した。同館にて、ボックスレベル目録の整備、資料複写、複写委託資料の選択をおこなった。また、比較研究のため、連携研究者5名が、類似接収文書を所蔵するオーストラリア国立公文書館へ出張し、資料調査をおこない、目録の整理、資料複写をおこなった。 RG131資料中、三井物産の支店・商品部の考課状、会議議事録など約9,900コマを、現地専門業者に委託し、スキャニングとデジタルカメラ撮影により複写収集した。 収集した複写画像の公開に向け、資料レベル目録の整備をすすめた。 資料の調査・収集と並行して、研究代表者および連携研究者(9名)が、収集した資料の分析を進め、その成果を持ち寄り討議するための研究会を、7月、9月、11月に開催した。また、2011年5月に合宿をもち、集中的な報告と討議をおこなった。なお、この合宿は、当初2011年3月に開催を予定していたが、東日本大震災の影響により経費繰越措置をとって5月に延期して開催した。
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