研究課題/領域番号 |
22402028
|
研究機関 | 公益財団法人三井文庫 |
研究代表者 |
吉川 容 公益財団法人三井文庫, 社会経済史研究室, 主任研究員 (20201460)
|
キーワード | 商社 / 在米支店 / 近代日本 / 米国国立公文書館 / オーストラリア国立公文書館 / 接収文書 / 三井物産 |
研究概要 |
本研究は、米国国立公文書館所蔵のレコードグループ131(以下RG131)資料に含まれる戦前期の日本商社在米支店関連接収文書の調査をおこない、詳細な目録を整備し、資料を複写収集すること、収集した複写資料を広く社会・学界に公開して商社史研究の進展に役立てること、当該資料を用いた日本商社に関する実証的歴史研究を深化させることを目的としている。 2011(平成23)年度においては、研究代表者および連携研究者2名が米国国立公文書館へ出張し、RG131資料中の三井物産関係資料、三菱商事関係資料などの調査をおこなった。同館にて、ボックスレベル目録の整備、資料複写、複写委託資料の選択をおこなった。また、比較研究のため、連携研究者2名が、類似接収文書を所蔵するオーストラリア国立公文書館へ出張し、資料調査をおこない、目録の整理、資料複写をおこなった。 RG131資料中、三井物産サンフランシスコ支店と東京本店との間の往復文書など約8,000コマを、現地専門業者に委託し、スキャニングとデジタルカメラ撮影により複写収集した。 収集した複写画像の公開に向け、資料レベル目録の整備をすすめた。 資料の調査・収集と並行して、研究代表者および連携研究者(9名)が、収集した資料の分析を進め、その成果をまとめた論文集の刊行をめざして原稿の執筆を進めた。論文の草稿を持ち寄り討議するための研究会を、7月、9月、11月に開催した。また、2012年2月に合宿をもち、集中的な報告と討議をおこなった。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通り、米国国立公文書館所蔵RG131資料の調査をおこない、ボックスレベル目録の整備、重要資料の複写収集を進めている。それらの目録と複写資料の公開は、本年度では実現していないが、そのための準備は着実に進めている。当該資料を用いた戦前期日本商社の北米における活動に関する歴史研究論文集刊行のための原稿もほぼ完成に達している。
|
今後の研究の推進方策 |
本研究課題の最終年度となる2012(平成24)年度においては、引き続き、米国国立公文書館などでの資料調査・複写収集を進める。目録および複写画像の公開に関しては、WEBサイトでの公開の目途をたて、本研究課題終了後も、継続的に情報の追加と更新をおこなえるようにする。当該資料を用いた研究成果をまとめた論文集を、研究成果公開促進費の交付を受けて、2012年度内に刊行する。また、研究成果を、社会経済史学会全国大会のパネルならびに経営史学会関東部会部会大会に於て発表する。
|