研究課題
本科学研究費補助金による助成をもとにして、以下の目的で研究をおこなっている。1) 本研究は、ひきこもりが、いかに社会、文化、医療、教育と関係しながら「現象」として立ち現れるのかということを記述すること2) フランスと日本の両国のひきこもりと関係が深いと思われるそれぞれの文化の差異を検討すること3) 日本とフランスの両国において、精神科医療や学生相談という臨床・フリースクール、自助グループなどの場において、ひきこもりという「現象」を理解すること4) フランスと日本における、ひきこもり青年の心理的背景の相違点・共通点について検討すること本科学研究費補助金をもとにして平成22年度に行った研究内容は以下の通りである。・両国(日本・フランス)によるチームで参考文献、資料研究を行った。・2010年7月に研究代表者の古橋がドイツ・フライブルク、フランス・パリを訪れひきこもりについての資料収集を行った。・2010年8月に共同研究の日本側のメンバーが神奈川県にて集合し、一泊二日で日本のひきこもりについての事例検討を詳細に行った。・2010年9月末に、日本から古橋、鈴木、照山がパリを訪れ、パリデカルト大学にて日本側のケースとフランス側のケースの検討を行った(この内容は、幕張の第48回全国大学保健管理集会にて発表をして、さらに総合保健体育科学センターの紀要に論文としてまとめた)・2010年12月に、再び名古屋で日本側のメンバーが全員集まり、ひきこもりについての日仏共通アンケートを作成した。・2011年1月より、日本側で上記のアンケートをひきこもりの支援団体の支援者を対象に開始した。・2011年3月に、日本から古橋、鈴木、堀口、清水がパリを訪れ、パリ北部の医療施設にて、上記のアンケートを行い、さらにパリデカルト大学にて研究会を開催し、上記のアンケート検討し、改訂版を作成した。さらに日仏ひきこもりの共通基準を定めた。
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総合保健体育科学(名古屋大学総合保健体育科学センター)
巻: 34 ページ: 29-33
Social Science Japan Journal
巻: 14(未定)
精神科治療学
巻: 25 ページ: 621-627