研究課題
本科学研究費補助金をもとにして平成23年度に行った主な研究活動内容・2011年4月に日本側メンバーが静岡に集合して、一泊二日の合宿で第107回日本精神神経学会のシンポジウムの準備を行った。・2011年5月に、3週間、研究代表者の古橋がフランス・ストラスブール大学に教育研究目的で滞在して(経費はストラスブール大学か支給)、本研究に関連した発表を行った。・2011年8月に日本側のメンバーが名古屋に集合して、一泊二日の合宿で第107回日本精神神経学会のシンポジウムの準備を再度行った。また、日仏ひきこもり共通アンケート(「ひきこもり」の状態を把握する質問紙、本人による日記、家族による本人についての日記、本人による自由記述課題「描画、コラージュなど」、本人による家族についての自由記述課題など)をもとに両国の治療機関で調査を開始した。・2011年10月末に、フランスのメンバーが来日し(経費はパリデカルト大学から支給)、名古屋大学内で日仏合同ミーティングを開催した。ここで研究代表者の古橋が日本のひきこもり学生の質問紙調査の結果を提示した。また同時期に第107回日本精神神経学会で「ひきこもりの国際比較-欧米と日本」のシンポジウムを古橋、鈴木、照山、清水、堀口のメンバーで行い、本研究に関連した発表を行った(司会は、津田、小川)。・この頃、本科研費の第一回目の成果報告として、フランスの精神医学誌"L'evolution Psychiatrique"に論文を投稿して、受理された(2012年4月出版予定)。・2011年11月末に、日本のメンバーがパリを訪れ、"'L'Elanretrouve"やパリデカルト大学内のSIUMPPSなどの治療施設を訪問し調査を行った(古橋、鈴木、小川、堀口、後岡)。また日仏合同メンバーで両国の質問紙の結果を中心に発表を行った。・2012年3月中旬に、日本のメンバーがパリを訪れ、パリの治療施設"1'EPS ERASME"を訪れ、調査を行った(古橋、鈴木、津田、照山、清水、後岡)、また日仏合同メンバーで両国の質問紙の結果を中心に発表を行った。
1: 当初の計画以上に進展している
フランスの「ひきこもり」の実態調査が予想以上に進展し、当初の計画のパリだけではなく研究協力関係がパリ以外の他都市まで広がったこと、さらにこうしたこれまでの成果を論文としてフランスの学術雑誌に掲載して日本の科学研究費による学術研究をフランスの学術界にも一定程度広めることができたので。
現在進行中のパリの青年の「ひきこもり」の調査をさらに充実させ、可能であればパリ以外の都市の青年の「ひきこもり」の調査をすすめていく。さらに最終年度として、結果の分析をすすめ、論文の出版も並行すると共に、孤立した学生の生活向上のための大学側への助言や、社会に対して社会的ひきこもりの予防策の提案などを行っていく。
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精神科治療学
巻: 27(4) ページ: 483-488
巻: 26 ページ: 711-718