研究課題/領域番号 |
22402053
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応募区分 | 海外学術 |
研究機関 | 大阪産業大学 |
研究代表者 |
齋藤 雅子 大阪産業大学, 経営学部, 准教授 (00434788)
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研究分担者 |
平松 一夫 関西学院大学, 商学部, 教授 (40098364)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 会計教育 / IFRS / 国際会計基準 / 国際情報交換 |
研究概要 |
本研究の目的は、海外各国のIFRS(国際会計基準)教育を調査分析することにより、IFRS教育の体系とリテラシーを構築し、より効果的な教材開発を行うことにある。その結果、グローバルな会計専門家を育成する学士・修士課程教育を充実させ、ひいてはIFRS設定主体の基準設定プロセスに関わる日本の国際的地位向上に貢献する。 研究3年目にあたる平成24年度においては、IFRS未適用国のIFRS教育をめぐる環境として会計を学ぶ学生を対象とするフィールド調査を実施した。インドネシアおよび日本で実施した同調査によれば、会計を学ぶ日本の学生はインドネシアの学生に比べて高い倫理観を持っているが、会計への興味は職業選択というより資格取得を指向している。一方、インドネシアの学生は大学卒業後の職業を意識して会計を専攻している。このことから、両学生の学習意欲や進路決定に民族観、倫理観、社会帰属意識が重要な影響を与えていることがわかった。また韓国や中国は会計教育を国家プロジェクトと位置づけた教育体制づくりにおいて積極的である。 わが国のIFRS教育については実務(企業や監査法人等)において積極的であり、大学では学部教育課程というよりむしろ会計専門職大学院といった会計専門職育成の過程でとりわけ必要性が高く認識されているようである。教育現場でのこのような動きは、IFRSの知識を要する国際的に活躍可能な会計専門家育成を目指すという役割を担う表れである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
海外での研究調査は、開始年度である平成22年度から平成23年度までの当初2年間で概ね当初計画に沿って実施されている他、平成24年度における追加調査もほぼ順調に進んでいる。また国際学会報告並びに英文雑誌掲載における研究成果の公表も着実に進行している。
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今後の研究の推進方策 |
研究4年目は、本研究活動の総括へ向けて引き続き各国別研究成果を学会発表や雑誌投稿等にて公表する。本研究期間の海外調査において得られた情報を日本や他国間でいかに比較検討していくかが課題であるため、研究遂行上必要と判断した場合、Eメール等の有効活用により海外研究者との円滑なコミュニケーションをはかりながら追加的な情報収集・整理を行うとともに、研究計画で示した評価尺度の見直しなどを含め対処していく。
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