研究課題/領域番号 |
22403006
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応募区分 | 海外学術 |
研究機関 | 国立極地研究所 |
研究代表者 |
船木 実 国立極地研究所, 研究教育系, 准教授 (10132713)
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研究分担者 |
東野 伸一郎 九州大学, 工学系研究院, 准教授 (40243901)
坂中 伸也 秋田大学, 工学資源学部, 助教 (20323131)
岩田 尚能 山形大学, 理学部, 講師 (70302289)
中村 教博 東北大学, 理学系研究科, 准教授 (80302248)
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キーワード | 無人飛行機 / Ant-Plane / 空中磁気 / 磁気異常 / エスクデロ基地 / 世宗基地 / 岩石年代 / 古地磁気 |
研究概要 |
研究代表者は5月に韓国の極地研究所に行き、研究協力者と調査の打ち合わせを行った。また、6月にはチリ南極研究所と共同研究を立ち上げた。5月から8月の間に3回の飛行実験を茨城県守谷飛行場において行った。8月には機体を除く主な物資を韓国極地研究所経由で世宗基地に輸送した。1月9日~2月1日まで、船木、東野、岩田、それに2名の研究協力者がチリのエスクデロ基地に滞在し、無人航空機による空中磁気観測・岩石年代・古地磁気調査を行った。また、2月1日~2月28日まで、船木、中村、坂中が世宗基地に滞在し、古地磁気・地磁気観測を行った。空中磁気観測はチリ基地の滑走路を使用して行った。前半は風が強く、後半は雨・霧・雪の日が多く、飛行に適した静穏日は1日だけであった。比較的天気が良い日には各国の空軍機や民間機が飛来し、無人機の飛行実験が制限された。このような条件下で無人飛行機は磁力計を搭載し、100kmの自動飛行を行った。またAnt-Plane3-4号機は13m/sの強風で38kmを飛行したが、GPSにトラブルが発生し、ドレイク海峡で行方不明になった。古地磁気学用の岩石採集は、主に貫入岩を対象に行い、当初の試料採集を行うことができた。岩石年代の研究においては新鮮な岩石が少なく、計画していた試料採集が十分できなかった。地磁気観測は世宗基地周辺で行い、マリアン入江に平行な大きな磁気異常を見出した。この磁気異常は花崗閃緑岩に起因し、花崗閃緑岩はブランスフィールド海峡形成初期に形成した断層に沿って貫入したことが明らかになった。
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