研究課題/領域番号 |
22404002
|
応募区分 | 海外学術 |
研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
冨安 卓滋 鹿児島大学, 理工学研究科, 教授 (60217552)
|
研究分担者 |
松山 明人 国立水俣病総合研究センター, その他部局等, その他 (00393463)
宮本 旬子 鹿児島大学, 理工学研究科, 准教授 (40244222)
井村 隆介 鹿児島大学, 理工学研究科, 准教授 (40284864)
児玉谷 仁 鹿児島大学, 理工学研究科, 助教 (30434468)
河野 百合子 鹿児島大学, その他部局等, その他 (60582070)
|
研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
キーワード | 総水銀 / メチル水銀 / 鉱山 / 金精錬活動 / 環境影響 / 分析法信頼性評価 / 国際研究者交流(スロベニア) / 国際研究者交流(インドネシア) |
研究概要 |
本研究では、スロベニア、イドリヤ旧水銀鉱山地域およびインドネシア西ジャワ州チカニキ川流域金精錬活動による水銀汚染地域を主要なフィールドとし、水銀の分布、移動、化学形変化を把握するとともに、温度、湿度、植生、土壌の性質など環境要因の異なるこの汚染地域間における水銀の分布、化学形変化について比較検討を行った。その結果、これまでにスロベニアの調査で確認された、土壌中の総有機炭素量(TOC)と水銀濃度との間に見られた正の相関は、インドネシアでも確認され、特にインドネシア採取試料では、TOCに対して総水銀濃度をプロットした時に得られる直線の傾きが、土壌への水銀供給の相対速度を反映している事も示唆された。大気中水銀濃度変動、河川水中の水銀濃度変動が精錬過程の作業行程に大きく依存しており、この地域の水銀の起源は精錬活動であることが示された。川沿いに広がる水田では河川水を灌漑用水として用いており、それら水田土壌からも高い水銀濃度が見出され、河川系の汚染は下流の広い範囲に広がっている事が確認された。また、本研究を通じて新規に開発したメチル水銀分析手法の信頼性を評価すべく、調製した土壌底質試料を異なる手法を用いる国内外の研究協力者へ送り、クロスチェックを実施した。殆どの試料で研究室間の分析結果が良く一致する一方で、試料によっては値に開きが出ることも確認された。これらの現象は試料の由来や成分とその取り扱いに関わると考えられ、この原因究明は、分析化学的見地における信頼性評価のための重要な鍵になると考えられる。
|
現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|