研究課題/領域番号 |
22404003
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応募区分 | 海外学術 |
研究機関 | 北九州市立大学 |
研究代表者 |
安井 英斉 北九州市立大学, 国際環境工学部, 教授 (70515329)
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研究分担者 |
加藤 尊秋 北九州市立大学, 国際環境工学部, 准教授 (20293079)
李 玉友 東北大学, 環境科学研究科, 准教授 (30201106)
門上 希和夫 北九州市立大学, 国際環境工学部, 教授 (60433398)
乙間 末廣 北九州市立大学, 国際環境工学部, 教授 (90124338)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 難分解性汚泥の資源化 / 省資源栄養塩除去 / 河川微量化学物質分析 / 食品残渣リサイクル / 都市ごみのマテリアルフロー / 途上国における資源循環 / 先進国への技術導入 |
研究概要 |
ベトナムのダナン地域における都市衛生環境で最も問題となっている腐敗槽(セプティックタンク)の汚泥について、難分解性有機物のメタン発酵促進・残留アンモニアの省資源硝化処理に注力して検討を行った。腐敗槽汚泥の模擬試料として消化汚泥や余剰活性汚泥を用いて実験を進めた結果、過酸化水素を用いた部分酸化法によって汚泥中の非分解成分は生物分解可能な成分に改質され、多くがメタン発酵システムを通してバイオガスに分解できることを明らかにした。また、残留アンモニアの分解において、省資源となるanammox法の適用を想定して散水濾床による部分亜硝酸型硝化の新プロセスならびに亜硝酸酸化細菌の制御方法の2点について実験的・理論的検討を進めた。散水濾床においても安定的に部分亜硝酸型硝化反応が得られること、また、この運転動力は従来のエアレーションシステム(浮遊法の曝気)に対して1/10以下になり得ることが示された。そして、実際の亜硝酸酸化細菌増殖反応には、従来で考えられていたような可逆的阻害よりも、非乖離のアンモニアや亜硝酸による毒性(不可逆的阻害)が大きく影響を与えていることが判った。これらによって、腐敗槽汚泥のメタンガス資源化・残留アンモニアの省資源処理について、開発に移行するための技術基盤を構築することができた。 また、ベトナムにおける代表的4河川について微量化学物質の種類・濃度について定量分析を進め、表流水を利用するための判断基準となるベンチマーク資料を作成した。そして、ダナン地域において排出される都市ごみ・食品廃棄物について処理・リサイクルの状況を調査し、マテリアルフローに整理した。これら一連の調査によって、ベトナム戦争に起因する枯れ葉剤汚染土壌等を焼却処分するためのメタンを省資源の水・廃棄物処理システムで得ていくダナン型社会システムを構築するための学術的ノウハウをまとめることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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