研究概要 |
(1) 今年度は,先ず1949年の地上核爆発からの放射雲で被害を受けたドロン村において、この集落での土壌中Cs-137の平均蓄積量を算出し,当時の核分裂核種の降下量を推定した。揮発性と不揮発性との核分裂核種のフラクショネーションが問題となるのでネバダでのデータを参考に、その組成を検討し,一年間の外部被曝(空気吸収線量)を600mGy (350-910mGy)と推定した。 (2) 大きな内部被曝をもたらす可能性がある核種(ヨウ素同位体,Sr-90など)を選定し,それらの体内への移行経路(経口摂取あるいは吸入),生活様式,食事葉菜を考慮した内部被曝評価モデルを検討した。 (3) 1953年の水爆で被害を受けた核実験場南方の位置するサルジャールとカラウル集落周辺で土壌の試料採取を行った。全ての試料(100以上)について放射性核種の分析が終了し,放射性雲が通過したと思われるセンター軸,Cs-137などの降下量の評価を行った。
|