研究分担者 |
大島 義信 京都大学, 工学研究科, 准教授 (10362451)
三方 康弘 大阪工業大学, 工学部, 准教授 (60434784)
浅野 英一 摂南大学, 外国語学部, 准教授 (90351684)
木村 亮 京都大学, 工学研究科, 教授 (30177927)
北根 安雄 名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (10444415)
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研究概要 |
今年度では簡易に道路点検が実施できるVIMS (Vehicle Intelligent Monitoring System)技術を適用して,ケニアにおける路面計測を行った.VIMSとは,走行中の車両応答を利用して路面状態を把握するシステムである.車両に加速度計,GPS,PCを設置し,この車両が定速で路面上を走行する際の鉛直加速度を収録し,このデータを用いて国際ラフネス指標(IRI)を推定する.この簡易計測技術を用いて,ケニアにおいて実測を行った.初回の計測は2011年7月において,国道A104(Athiriver-Namange)間の計測を実施したほか,2012年2月にはNairobi-Nakuru間の計測も実施した.さらに,過大なIRIへの適応性を確認するため,未舗装道路を走行し,その精度等を確認した.その結果,車両キャリブレーションはケニアにおいても問題なく実施できること,また異なる車両間で計測を実施した場合でも,ほぼ同等のIRIが得られること,また,速度キャリブレーションを実施することにより,自由走行によりIRIが取得できることが明らかとなった.また,新たな課題として,ポットホールの評価や横断歩道付近のハンプに対する評価が困難であったことがあげられる.特に,ポットホールについては,通常のVIMS走行ではIRIとして過大に評価されてしまうほか,ポットホールの大きさや数について把握することが困難であった.特に,地方道路での計測を実施する場合には,ポットホールについての評価をIRI以外の指標を用いて実施すべきことが明らかとなった.そのため,これらの点を最終年度において解決していく予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
タンザニアでの計測が遅れているものの,ケニアでの計測が終了している.また,東アフリカ全体を勘案した場合,ウガンダへの展開も視野に入れて計測を行う必要があるため,追加計測が必要である。
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今後の研究の推進方策 |
本年度は,当初予定を変更してウガンダでのIRI計測を実施する予定である.タンザニア,ウガンダ,ケニアでの計測結果をもとに,東アフリカ幹線道路網の劣化状態を表すマップを作成し,適切な劣化モデルの構築とマネジメントへの展開を予定している.最後に,これらを取りまとめる予定.
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