研究課題/領域番号 |
22405012
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応募区分 | 海外学術 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
伊藤 元己 東京大学, 総合文化研究科, 教授 (00193524)
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研究分担者 |
神保 宇嗣 独立行政法人国立科学博物館, 動物研究部, 研究員 (10568281)
森長 真一 東京大学, 総合文化研究科, 助教 (80568262)
吉武 啓 独立行政法人農業環境技術研究所, インベントリーセンター, 主任研究員 (50517662)
石川 忠 東京大学, 総合文化研究科, 特任研究員 (60434007)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 系統地理学 / 植物地理学 / 生物間相互作用 / DNAバーコード |
研究概要 |
生物間相互作用ネットワークは、生物種の進化動態に大きな影響を与える。生物間相互作用を解析した研究は多いが、生物の種分化を伴う数万年から数千万年におよぶ長い進化過程の中で共存系がどのように各構成要素および共存系自体の進化に影響を与えてきたかはわかっていない。そこで本研究では、北米東部と東アジアの温帯地域に隔離分布する植物群集における共存系に着目し、今日見られる共存系の成り立ちを進化的スケールで捉え、陸上生態系の中でも特に重要な植物とその者をめぐる共存系を対象として、各生物種および共存系自体が植物の進化に伴いどのように進化したのかを解析を行った。 24年度は、アメリカ合衆国のアパラチア地域におけるフィールド調査と解析資料の採集を行った。ブナ科とカエデ属の植物を中心に、各種を餌にしているチョウ目、コウチュウ目、カメムシ目の昆虫の食餌部位、頻度を調査した。また、各種について数個体を標本およびDNA解析用アルコール液浸標本用に採集した。また、各植物種は葉をシリカゲルにて乾燥してDNAサンプル作成した。 また、米国・スミソニアン博物館にて、北米産の昆虫の種同定のため、標本との比較検討と海外協力研究者との解析結果についての議論を行った。 これまでに採取したチョウ目、コウチュウ目、カメムシ目の昆虫について、COIによる系統解析を行い、系統樹を得た。その結果、チョウ目とカメムシ目では、多少の例外はあるものの、東アジアと北米で近縁植物種を餌としているものは、互いに近縁種であることが明らかになった。それに対し、コウチュウ目では近縁な近縁植物種を餌にしているものが、系統的に離れたものである場合が多いことがわかった。この両パターンが生じている理由はまだ明らかではないが、この昆虫の目レベルでの際は南半球のナンキョクブナ属におけるチョウ目、コウチュウ目の植食性でも観察されているものである。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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