研究課題/領域番号 |
22405021
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応募区分 | 海外学術 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
赤松 美紀 京都大学, 農学研究科, 准教授 (70183134)
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研究分担者 |
田中 樹 京都大学, 地球環境学堂, 准教授 (10231408)
宮下 正弘 京都大学, 農学研究科, 助教 (80324664)
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キーワード | タイ / ベトナム / ジェネリック農薬 / 残留農薬 / 環境 / リスク評価 |
研究概要 |
タイやベトナムなどインドシナ地域では、急速な経済発展のもと食や暮らしの安全が脅かされている。本究究の目的は、タイ、ベトナムのインドシナ地域において、高毒性農薬やジェネリック農薬の利用実態を把握し、不純物を含め、問題となる農薬の環境における動態(分解など)を明らかにし、その結果および安全性情報に基づいて、それらの潜在的リスク、すなわちヒト、環境、他の生業(養殖業など)に対するリスクを正当に評価することである。 ベトナム中部フエ省において、海岸近くで主に米を栽培しているコミューンと山側で野菜を栽培しているコミューンの2つのコミューンを対象地域として選択した。対象地域において、農家の方に栽培作物、栽培スケジュール、使用農薬、農薬の使用頻度など、詳細な聞き取り調査を行った。調査の結果、頻繁に使用されているfenobucarb,cypermethrinなどの農薬を選定し、対象地域の土壌中の残留農薬分析を行った。その結果、少量の農薬が残留している土壌が見出されたものの、その濃度は小さかった。また、ベトナムにある農薬会社、販売店を訪問し、使用農薬に関する情報を得た。タイの農薬会販売会社、農業省、「食品と農産物に対する研究センター」(バンコック)を訪問し、タイにおける農薬についての情報を得た。タイでは、平成23年8月からタイで使用されるすべての農薬の再登録が行われ.これまでの登録制度とは異なり、ジェネリック農薬についても毒性データをすべてそろえなければならないとのことだった。この再登録制度により、マイナーなジェネリック農薬は登録できない可能性が高いため、ジェネリック農薬の分析を再登録後に延ばすこととした。また、ターチン川流域の農家を訪問し、使用農薬についての情報を得るとともに、水田および畑の土壌を採取し、残留農薬分析を行った。
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