研究課題/領域番号 |
22405022
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応募区分 | 海外学術 |
研究機関 | 帯広畜産大学 |
研究代表者 |
武田 一夫 帯広畜産大学, 畜産学部, 教授 (80374768)
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研究分担者 |
野堀 嘉裕 山形大学, 農学部, 教授 (80237867)
LOPEZ Larry 山形大学, 農学部, 准教授 (20374712)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | モンゴル / 森林火災 / カラマツ / 年輪解析 / 森林バイオマス / 窒素安定同位体 / 気候変動 / 永久凍土 |
研究概要 |
モンゴル国北部・フブスグル県は、気候変動の影響を受けやすい東シベリアに広がる永久凍土地帯とタイガ地帯の南端に位置し、森林の実態が未解明な研究空白域である。この地域で、主にシベリアカラマツ(Larix sibirica)林の森林動態に与える火災の影響を自然的・人為的要因について因果関係を明らかにする目的で、4課題について現地観測・調査を実施してきた。その結果、以下の研究成果を得た。 1. 森林火災の激化原因の究明と再生:火災の激化は森林の粗放管理による林床への枯枝の集積によること、再生の違いは生残した母樹からの種子の供給量の違いや光量子の違い、また土壌細菌の数や型の違いによって生じることが示されてきた。H24年度には、森林火災発生は夏期ではなく春(4・5月)と秋(9月)に集中していることから、乾燥度のみを気象指標にして扱えばよいことが新たに判明した。 2. 森林バイオマスの評価:H24年度は残るデ-タを収集した。過去3年間の調査解析をまとめると、バイオマスの減少パタ-ンは、(1)下層火災、(2)全層火災、(3)中庸火災、(4)収穫後火災の4つの火災タイプと連動し、それぞれ(1)高蓄積化、(2)疎林化、(3)森林構造維持、(4)森林消失のように変化することが明らかになった。 3. 気候変動のプロキシ-としての年輪情報取得:過去3年間についての年輪解析を進め、H24年度はこれらの試料について、新たに安定同位体解析を行った。結果、1900-1930年は年輪幅が共通して大きく、1930-1950年は年輪幅が一定で安定し、1950年-現在は年輪幅の変動が大きく乾燥傾向にあることが判明した。 4. カラマツの窒素栄養獲得機構の解明:窒素安定同位体(δ15N)の計測を通じて、ダルハド盆地にある森林火災跡地とその近隣で、林内放牧による自然生態系および人間活動に関わる窒素循環機構を解明した。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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