研究課題/領域番号 |
22406002
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応募区分 | 海外学術 |
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
吉田 佳督 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (90506635)
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研究分担者 |
胡 丹 名古屋大学, 経済学研究科(研究院), 准教授 (10386667)
有薗 幸司 熊本県立大学, 環境共生学部, 教授 (70128148)
佐藤 祐造 愛知学院大学, 心身科学部, 客員教授 (80022870)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 医療・福祉 / 社会医学 / トランスレーショナルリサーチ / 国際情報交換 / 国際研究者交流 / 中国 / 治験 / 国際共同治験 |
研究概要 |
まず,北京と上海で行った治験実施体制に関する現地調査によって得られたデータを比較検討し,以下の結果をまとめた。 すなわち,治験実施体制に関しては,上海の方がほぼすべての項目について統計的に有意に高い値を示した。これは,医師の属性について,平均年齢,勤務年数,博士取得者の割合,治験参加年数,治験責任医師としての参加年数,治験参加本数及び治験責任医師としての参加本数のすべての項目について,上海の方が有意に高い値を示しており,北京よりも,より以前から積極的に治験に取り組み多くの活きた経験を有していることが反映されていると思われた。一方,両市とも,治験に参加する意義の一つに,研究費の獲得という経済的な側面をあげていた。さらに,両市とも,CRCが治験に積極的に参加しており,国際共同治験へ参加希望する割合も,ともに9割を越えていた。これらの結果に鑑み,今後北京及び上海において,その実施体制の整備に関する項目における差は縮まり,信頼性の高い治験がさらに鋭意取り組まれていくものと推察される。また外部査察機関の書面による指摘割合は,両市の平均値は24.2%であり,日本の値17.8%とほぼ同じ値であり,外部査察の実施状況についても,日本と同様になされていることが見いだされた。このように,中国の北京と上海における治験実施体制の整備をはじめとした現状に関する貴重な調査結果を得ることができた。 次に,上記の結果を踏まえつつ,北京,上海及び名古屋において,中国と日本における臨床試験の現状に関する国際シンポジウムを開催した。この活動をとおして,中国における治験実施体制のさらなる整備に資する検討を行うことができ,アジア治験ネットワークの構築のための礎を築くことができた。 これらの成果は,我が国における東アジア地域の治験データの活用促進や,国際共同治験への参加意識を高めることにも大きく貢献するものである。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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