研究課題/領域番号 |
22406005
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応募区分 | 海外学術 |
研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
木村 和子 金沢大学, 薬学系, 教授 (80324094)
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研究分担者 |
谷本 剛 同志社女子大学, 薬学部, 教授 (80142123)
吉田 直子 金沢大学, 薬学系, 助教 (20565428)
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キーワード | カウンターフィット薬 / グローバル化 / ブロックバスター / 発展途上国 / 先進国 / バイアグラ / 真正性 / 低品質 |
研究概要 |
先進国のカウンターフィットドラッグ蔓延の引き金となったED治療薬や感染症治療薬が発展途上国においてもカウンターフィットのターゲットになっている事を必須医薬品と比較して検証した。 【方法】対象国・地域:カンボジア王国、プノンペン(PP.交易の中心)及びスバイリエン(SV.越国境で流入点)対象医薬品:シルデナフィル製剤、クラリスロマイシン(CAM)、コトリモキサゾール(ST合剤)サンプリング法:販売店のランダム化(PP)、違法店舗は全数。SVでは通りがかった全店舗。試験法:観察試験、真正性調査(出所起源調査及び合法性調査)、品質試験、規制調査【結果】1・サンプリング:先進国でカウンターフィットが蔓延しているブロックバスターのバイアグラ、リピトール、タミフルは、カンボジアでは異なった。バイアグラは金満家向け限定的流通であり、後二者はカンボジアでは流通していなかった。そこで、シルデナフィルは後発品も対象とし、また、インフルエンザ治療薬でもあるCAMを対象とした。シルデナフィル44サンプル(うちバイアグラ2サンプル)、CAM48サンプル、ST合剤91サンプルを収集した。2.真正性調査:回答率はいまだ10%であるが、偽造品と指摘されたものはない。3.品質試験:シルデナフィル後発品39サンプルのうち9サンプル(23.1%)が含量試験及び含量均一性試験に不合格、特にKamagraの不合格率が高く(5/8)、含有量も50%に満たなかった。CAM, ST合剤の含量試験は各5%、9%が不合格、溶出試験では少なくとも19%、10%が不合格だった。ST合剤の溶出試験不合格品はPP収集品に多かった。 以上より1)途上国では流通医薬品が先進国とは異なるため、偽造品は必ずしも共通しない。2)低品質ものが高率に出回っている。
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