研究課題
マラリア撲滅10年後の三日熱マラリア感染に対する免疫防御再感染はマラリア撲滅後の主要な関心事である。媒介蚊対策と組み合わせ9週間の週一集団薬剤投与が1991年にアネイチウム島全人口(718)に対して実施された結果、熱帯熱マラリアは消滅し三日熱マラリア(Pv)も1996年以降なくなった。マラリア伝播遮断は2002年1月にPv再燃が報告されるまで持続した。我々はこの流行時に年齢群別マラリア感染率を検討した。アネイチウム島全人口を対象としたマラリア感染率調査が当初のPv勃発報告から6および10ヶ月後の2回実施された。2002年7月、759島民を調べ22人のPv感染が顕微鏡にて確認された:この内20/298は1991年のマラリア撲滅開始後生まれの小児、2/126は1991-1982年間に生まれた10代であり、1982年以前生まれの成人には感染はなかった(0/339)。高感度のPCR診断によりPv感染は77人に上がり、すべての年齢層に分布していた。年齢群別陽性率はそれぞれ、12.1%、16.7%、6.0%であった(P < 0.001, 若年2群対成人群)。 2002年11月、同様の年齢特異的感染率パターンが見いだされたが、顕微鏡およびPCRによるPv感染はそれぞれ6/746および 39/741であった。尚すべての顕微鏡陽性例はPCR陽性であった。Pv原虫に対する抗体陽性率は年齢によって増加し、1991年以降生まれの小児においては高齢者より有意に低かった。マラリア撲滅後も持続するPvに対する獲得免疫は撲滅以前に生まれた人たちを防御すると考えられる。この免疫は感染自体を阻止しないが、赤内型原虫感染を顕微鏡検出閾値以下のレベルにまで抑制する。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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