研究課題/領域番号 |
22406021
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応募区分 | 海外学術 |
研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
赤澤 宏平 新潟大学, 医歯学総合病院, 教授 (10175771)
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研究分担者 |
寺島 健史 新潟大学, 医歯学総合病院, 准教授 (00377160)
若井 俊文 新潟大学, 医歯学系, 教授 (50372470)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 食道扁平上皮癌 / 中国疫学調査 / リスク因子 / 窒素化合物 / ロジスティック回帰分析 / ホットスポット分析 |
研究概要 |
平成24年度の研究概要は以下のとおりである。 [目的] 中国北部地域で発生する食道癌の主な組織型として扁平上皮癌があげられ、特に中国の渉県は発症率が高い地域の一つである。本研究は、渉県における食道扁平上皮癌について飲料水の含有窒素化合物によるリスクとの関連を正しく推定して、食道扁平上皮癌の発症リスク減少の可能性を検討する。 [方法] 本研究の対象者は、2010年の一年間における渉県51村での食道扁平上皮癌発病した患者661名と同じ地域の54,055名の健常者である。これらのデータに基づき各村での発症率を計算した。飲料水については、86水源から年に二回、渇水期(三月)、雨季(九月)にサンプルを採取して、3種類の窒素化合物、硝酸窒素、亜硝酸態窒素およびアンモニア態窒素の含有量を測定した。3種類の窒素化合物の含有量を地理情報分析ソフトでホットスポット分析した。リスク因子の候補としては、3種類の窒素化合物含有量と居住地の海抜である。ロジスディック回帰分析により、オッズ比(OR: Odds Ratio)と95%信頼区間を推定した。 [結果] 渉県の南部と西南部は食道扁平上皮癌高発症地域であった。また、北部の発症率は低いことがわかった。一方、南部と西南部では硝酸窒素含有量が高く北部ではそれが低かった。亜硝酸態窒素は、小さな集中地区が西北地域に散見された。アンモニア態窒素の含有量が高かったのは北部で、逆に有意な低い地域は南部であった。ロジスティック回帰分析の結果、3種類の窒素合成物と居住地の海抜の回帰係数はそれぞれ3.84、-1.24、-1.09、-0.19(P=0.01、0.17、 0.21、 0.83)と推定された。硝酸窒素が高いオッズ比を示した(OR=46.3)。亜硝酸態窒素、アンモニア態窒素と海抜は、今回の研究の有意なリスク因子であるとはいえないことが判明された。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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