研究課題/領域番号 |
22406031
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研究機関 | 愛知学院大学 |
研究代表者 |
前田 初彦 愛知学院大学, 歯学部, 教授 (30175591)
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キーワード | 口腔病理学 / アジア / 標準化 / 歯学 / 教育 / 専門医化 / 病理診断 / 口腔病理専門医 |
研究概要 |
本調査は、将来的にアジア諸国における口腔病理専門医化を日本が主導をとりながら、口腔病理学の標準化が可能となるように、アジアにおける口腔病理学の教育の現状と口腔領域における病理診断の実情を調査することを目的とする。最終的には、我が国がアジア諸国での口腔病理専門医化制度の整備を主導をしていくことを目指した戦略的な調査である。 本年度の調査として、23年8月に、モンゴル国のモンゴル健康科学大学歯学部にて研究協力者と現地調査のための打ち合わせおよび現状調査を行った。23年8月に、福岡での日本臨床口腔病理学会総会・学術大会にて日本の口腔病理学講座の留学生に対する口腔病理専門医化のための戦略的な教育方法としての口腔病理コースを実施した。23年10月に、ベトナム社会主義共和国のホーチミン医科薬科大学にて同国の口腔病理学の教育の現状および現地調査を行った。それと同時に同大学にて口腔病理専門医化のための戦略的な教育方法としての口腔病理コースを行い同国での口腔病理診断専門医化制度の実証と問題点を検討した。24年2月に、インドネシア共和国のパジャジャラン州立大学にて同国の口腔病理学の教育の現状および現地調査を行った。24年3月に、モンゴル国のモンゴル健康科学大学歯学部にてベトナムと同様に口腔病理コースを行った。また、ラオス人民民主共和国のラオス国立大学にて研究協力者と現地調査のための打ち合わせおよび現状調査を行った。 上記の調査により、これらの国での口腔病理学の教育の標準化および口腔病理専門医の育成を行うことが必要であることが示唆された。特に、ベトナム社会主義共和国、モンゴル国およびインドネシア共和国では近々に口腔病理学講座と口腔病理医による診断業務を始めたい意向があることが分かり、口腔病理コースの有用性が判明した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ネパール連邦民主主義共和国およびカンボジア王国への調査が行えなかった点が問題であるが、ベトナム社会主義共和国およびモンゴル国にて口腔病理コースが実践でき、これらの国での口腔病理学の教育の標準化および口腔病理専門医の育成を行うことが必要であることが示唆されたことは意義がある。
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今後の研究の推進方策 |
調査できなかったネパール連邦民主主義共和国とカンボジア王国を優先して、23年度と同様に口腔病理学の教育の現状および現地調査を行う。また、ベトナム社会主義共和国、インドネシア共和国およびモンゴル国等に赴き、さらなる口腔病理学の教育の現状および現地調査と口腔病理専門医化のための戦略的な教育方法として口腔病理コースを行い、その検証を行う。さらに、日本の口腔病理学講座の留学生に対する口腔病理専門医化のための戦略的な教育方法としての口腔病理コースを実施して、その検証を行い、本事業終了後の実践的な教育方法を開発する。また、本事業の最:終報告を学会およびホームページ等で公表する。
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