研究課題/領域番号 |
22406035
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応募区分 | 海外学術 |
研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
広瀬 たい子 東京医科歯科大学, 大学院・保健衛生学研究科, 教授 (10156713)
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研究分担者 |
三国 久美 北海道医療大学, 看護福祉学部, 教授 (50265097)
岡光 基子 東京医科歯科大学, 大学院・保健衛生学研究科, 助教 (20285448)
寺本 妙子 日本橋学館大学, リベラルアーツ学部・人間心理学科, 講師 (20422488)
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キーワード | 育児支援 / 看護職 / 日・米・フィンランド間比較 / 児童虐待 / 虐待防 / 政策・制度 |
研究概要 |
研究目的は、乳幼児虐待予防のための、フィンランドと米国における先進的・指導的取り組みや制度を明らかにし、米国・フィンランドにおける看護職の役割と組織、法整備のあり方について、海外調査によって明らかにし、わか国の現状と比較することである。 平成22年度は、フィンランドにおける、看護職による虐待予防の取り組みを明らかにするため、保健師としての実戦経験を持つ、タンペレ大学家族看護学教授Eija Paavilinen氏からの聞き取り調査とともに、Paavilinen教授の協力得て、ヘルシンキを訪問し、厚生大臣(看護職)やNational Institute for Health and Welfare(THL)研究員(看護職)とも面接調査を実施した。上記3氏から得た情報を元に、ネットワーク検索や文献・報告書により,フィンランドにおける児童虐待対策や制度を調査した。 得られた資料・データは現在、整理・分析を行っているところである。 面接調査からは、フィンランドでも児童虐待は、重大な社会問題であり、増悪していることがわかった。それを食い止めるための多職種の連携モデルを考案し、協働してることもわかった。わが国と大きく異なる点は、人口が少ない国であるため、看護職、およびその他の専門職との連携が各コミュニティでよく機能していること、また、そのサービスに要する人材の確保と人件費の確保が確実に行われていることであった。これは、国家レベルの施策がコミュニティに直接的に、確実に伝達され、かつ実行されるシステムが良く機能しているせいであるように感じられた。また、福祉国家としての財源確保と予算執行によるサービスが豊かであることと、専門職養成教育の質の高さと充実が印象的であった。
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