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2010 年度 実績報告書

配列アラインメントを高速に求めるための前処理に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 22500001
研究機関東北大学

研究代表者

酒井 義文  東北大学, 大学院・農学研究科, 准教授 (10277361)

キーワードアルゴリズム理論
研究概要

配列のアラインメントを求める際に、対象となる配列に同じ記号が連続して現れる傾向があるならば、一般の場合と比較してより高速な手法を用いて得ることができることが知られている。同じ記号の連続する部分をrunと呼ぶことにすると、m個のrunからなる長さMの配列とn個のrunからなる長さNの配列の最適なアラインメントを最長共通部分配列の基準で求めるための最速なアルゴリズムとして、これまでに0(mn log(mn))時間のものと0(mN)時間のものが知られていた。本年度の研究において、後者のアルゴリズムよりも漸近的にかなり高速に動作する0(m n')時間アルゴリズムを開発した。ただし、n'は長さNの配列におけるn個の各runの長さの対数の和である。この研究で得られたアルゴリズムは前者のアルゴリズムで用いられたものと同じ漸化式に基づくものであるが、ある前処理を行った後に漸化式に基づく計算をする点が異なる。このため、前処理の方法を変更すれば、前者のアルゴリズムよりも漸近的にわずかに早い0(mn log(m))時間アルゴリズムとしても動作する。この意味で、前処理がこのアルゴリズムの計算時間におけるボトルネックであるが、より高速な前処理が可能であるか否かを解明することは今後の課題のひとつである。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] An almost quadratic time algorithm for sparse spliced alignment2011

    • 著者名/発表者名
      Yoshifumi Sakai
    • 雑誌名

      Theory of Computing Systems

      巻: 48 ページ: 189-210

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Flexible computation of the longest common subsequence of run-length encoded strings2010

    • 著者名/発表者名
      Yoshifumi Sakai
    • 雑誌名

      The 13^<th> Japan-Korea Joint Workshop on Algorithms and Computation

      ページ: 72-79

    • 査読あり
  • [学会発表] 最長共通部分配列計算におけるrun長の対数時間寄与2011

    • 著者名/発表者名
      酒井義文
    • 学会等名
      2010年冬のLAシンポジウム
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      2011-02-02
  • [学会発表] 可能な最長部分パターンの文字列照合問題2010

    • 著者名/発表者名
      酒井義文
    • 学会等名
      2010年夏のLaシンポジウム
    • 発表場所
      氷見
    • 年月日
      2010-07-21

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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