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2012 年度 実績報告書

グレブナー基底を応用した幾何定理証明アルゴリズムの新たな展開

研究課題

研究課題/領域番号 22500004
研究機関筑波大学

研究代表者

森継 修一  筑波大学, 図書館情報メディア系, 教授 (50220075)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード数式処理 / 計算幾何 / アルゴリズム
研究概要

主として、シュタイナー環における「デカルトの円定理」の拡張の問題に取り組んだ。シュタイナー環とは、互いに外接または内接する複数の円からなる図形で、これには種々の関係式が成り立つことが、古典的な幾何の結果として知られている。特にn=3の場合に各半径の関係を表す公式は、「デカルトの円定理」(1643)と呼ばれ、有名である。
しかしながら、これをn=4以上(4個以上の円が環をなすような図形)に拡張した結果は、知られていないようであった。そこで本研究では、n=4,5,6と計算を進め、それぞれにおける関係式の導出を試みた。結果として、半径の間に成り立つ方程式は、それぞれ4次・24次・48次となることが確認でき、それぞれの性質も一定解明することができた。これにより、いわば「未知の公式の発見」ができたことが、本年度の成果といえる。
この問題に取り組んだきっかけは、江戸時代末期の和算家である法導寺善による「観術」(1861)がn=4の図形を具体的に解いていることにあった。西洋数学では、n=4以上の場合の公式は現在まで未知であったが、日本ではすでに解かれていたともみなせる。また、それ以前の安島直円「円内容累円術」(1791)では、一般の場合の漸化式の導出も示され、J.Steiner(1796-1863)が種々の関係式を示すより前に、和算家の研究の方が先んじていたと考えられ、今後の重要な研究テーマとなる。
これらの結果は、国際会議報告1件および国内研究会1件の報告として、発表をおこなった。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 円内接多角形問題と「算法発揮(1690)」における解について2012

    • 著者名/発表者名
      森継修一
    • 雑誌名

      京都大学数理解析研究所講究録

      巻: 1815 ページ: 124-132

  • [雑誌論文] Extending the Descartes Circle Theorem for Steiner n-cycles2012

    • 著者名/発表者名
      Moritsugu, S.
    • 雑誌名

      Proc. of ADG 2012

      巻: - ページ: 173-183

    • 査読あり
  • [学会発表] シュタイナー環におけるデカルトの円定理の拡張について2012

    • 著者名/発表者名
      森継修一
    • 学会等名
      研究集会 Computer Algebra - The Algorithms, Implementations and the Next Generation 2012
    • 発表場所
      京都大学
    • 年月日
      20121225-20121227
  • [学会発表] Extending the Descartes Circle Theorem for Steiner n-cycles2012

    • 著者名/発表者名
      Moritsugu, S.
    • 学会等名
      ADG 2012
    • 発表場所
      Univ. of Edinburgh, UK
    • 年月日
      20120917-20120919

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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