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2010 年度 実績報告書

保存的なセル・オートマトンのプログラミングに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 22500015
研究機関広島大学

研究代表者

今井 勝喜  広島大学, 大学院・工学研究院, 助教 (20253106)

キーワードセルオートマトン / 保存性 / 可逆性
研究概要

本年度は1次元かつ3近傍以下の場合について、保存的セルオートマトンの数の移動を特徴づけるフロー関数の性質を調べ、主に次の二つの結果を得た。一つ目は、2近傍の保存的セルオートマトンで、非保存な場合も含めた任意のセルオートマトンの効率的なシミュレーションが実行できることを示し、結果として、本質的万能性を有することを示した。今まで、1次元で3近傍以下の近傍サイズの保存的セルオートマトンが万能性を持つかどうかは知られていなかった。雑誌論文1に掲載している。二つ目は、保存性に加えて可逆的な性質を持つ1次元セルオートマトンについて、次の結果を得た。1次元3近傍で4状態以上の保存的セルオートマトンが可逆性も有する場合、今までの予想に反して、新たな性質を持つ規則群が存在することが計算機シミュレーションによる全探索によりわかった。指導学生との学会発表で報告した。この規則を現在までに知られている規則と組み合わせることにより、1次元3近傍の場合に4状態より大きな状態数の可逆かつ保存的セルオートマトンの規則を構成できることがわかった。現在、5状態より大きな状態数の場合の自明でない可逆かつ保存的なセルオートマトン規則を組織的に設計する手法を構成中である。一般に、4状態より大きな可逆セルオートマトン上に何らかの計算手法を埋め込んだ規則を組織的に構成する方法は分割セルオートマトンとよばれる自明な手法以外にはないが、この手法は可逆かつ保存的セルオートマトンの場合に限られるものの、新しい手法として有望である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] On universality of radius 1/2 number-conserving cellular automata2010

    • 著者名/発表者名
      Imai, K., Alhazov, A.
    • 雑誌名

      Proc.9^<th> International Conference of Unconventional Computation UC2010, Lecture Notes of Computer Science (Springer)

      巻: 6079 ページ: 45-55

    • 査読あり
  • [学会発表] 非同期Larger than Lifeセル・オートマトンのグライダーの安定性について2010

    • 著者名/発表者名
      荒巻、今井、坂本
    • 学会等名
      計測自動制御学会システム・情報部門学術講演会
    • 発表場所
      キャンパスプラザ京都(京都市)
    • 年月日
      2010-11-25
  • [学会発表] 可逆性と保存性を同時に満たすセルオートマトンの探索2010

    • 著者名/発表者名
      斉藤、今井、森田、岩本
    • 学会等名
      平成22年度電気・情報関連学会中国支部連合大会
    • 発表場所
      岡山県立大学(岡山市)
    • 年月日
      2010-10-23

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公開日: 2012-07-19  

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