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2011 年度 実績報告書

P2Pビデオ配送機構の開発とその実環境での評価

研究課題

研究課題/領域番号 22500055
研究機関滋賀大学

研究代表者

森 將豪  滋賀大学, 経済学部, 教授 (90024942)

研究分担者 柴田 直樹  滋賀大学, 経済学部, 准教授 (40335477)
キーワードネットワーク / ビデオマルチキャスト / トランスコード / PlanetLab / 3D画像
研究概要

本研究は,異なる品質要求(画面サイズ,ビットレート,フレームレート,音声チャンネル数,等)を持つ多数(数十万人程度)のユーザに対して,サーバから一度にビデオを配送できる効率の高いP2Pベースのビデオストリーミング機構を考案し,実環境に近い環境下で実験・評価を行い実用化への一提案とすることを目的としている.解決すべき主たる課題としては,ユーザの要求に応じた様々な品質のストリーム生成(配信木生成),および配信経路をダイナミックに変化させて配信効率を上げるための経路品質(帯域や遅延)の計測,に基づく配信効率の改善である.
具体的には,過去に測定した経路品質情報から現在の経路品質値を推定する教師あり学習(Weighted k-nearest neighbor algorithm, WKNN法)に基づく手法を,Planetlab上で本格的に動作するように実装し,実際のWAN環境を使用して本格的な評価実験を行った.
評価実験の結果,帯域に関しては地理的距離の近い経路であっても別の経路で過去に測定された値との関係は認められず,予想しうる範囲内で帯域の推定を行うことができたこと,また遅延に関しても良好な推定精度を得ることができたことを確認し,提案手法の有効性を実験的に示した.この結果を論文にまとめ国際会議(Globecom2012)に投稿した.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究目的の(i)および(ii)に関しては,実環境下でPlanetLabを用いた実験・評価を行い,所期の結果を得ることができた,(iii)に関しては(i),(ii)において小型端末も含む形態で検討しているが,商用環境の変容に柔軟に対処するためにも引き続き検討する.

今後の研究の推進方策

近年,左右の目に別々の映像を提示することで従来より臨場感を増すことのできる両眼立体視映像の効率の良い配信・表示が注目されている.とくに受信デバイスの種類と個人の特性を考慮した3次元映像を配信することの重要性が増してきている.自然な両眼立体視映像表示のためには,視聴デバイスのサイズおよび視聴者とディスプレイ間の距離と,カメラで撮った左右の映像の視差角が対応している必要があり,様々なデバイスや視聴距離に対応させるためには,それらに適した視差角で撮られた両眼立体視ビデオを複数個準備する必要がある.したがって,様々な端末上で最適な3D画像を再生するためには,3D画像の見え方の評価方法に関する検討に加えて,異なる視差角より対象を撮影した複数個のコンテンツより,2つを選択し再生するための3Dビデオ配信に適した新たな配送方式を検討する必要がある.これを今後の検討課題とする.

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公開日: 2013-06-26  

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