病気に罹患しても住み慣れた場所で生活を送ることを希望する人は多い.在宅医療はこのような患者の希望をかなえ,生活の質の向上を図る手段である.しかし,効率を優先した在宅医療の導入が促進されると,それに伴って患者と医療従事者のコミュニケーションが減少し,患者の精神的ケアがないがしろになってしまう危険性がある.本研究では,在宅療養患者およびその家族が,在宅療養中でも見守られているという安心感を得ることができる仕組みを構築することを目的としている.治療時に患者の状態を自動的に取得して可視化し,その情報を患者やその家族,医療受持者などの関係者で共有できるコミュニケーションシステムの研究開発を行った.
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