研究課題/領域番号 |
22500079
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研究機関 | 独立行政法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
河本 満 独立行政法人産業技術総合研究所, 社会知能技術研究ラボ, ラボ付 (10300865)
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研究分担者 |
車谷 浩一 独立行政法人産業技術総合研究所, 社会知能技術研究ラボ, 副ラボ長 (50356945)
幸島 明男 独立行政法人産業技術総合研究所, 社会知能技術研究ラボ, 主任研究員 (20357130)
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キーワード | 無線センサネットワーク / 特徴量抽出法 / 位置検出法 / 動線検出法 / パーティクルフィルタ / 確率モデル |
研究概要 |
今年度は目標にしていた無線センサネットワークの構築を行うことができた。試験的にZigbeeを使い、データのやり取りが可能になることを確認した。しかしながら、目標としていた構築した無線センサネットワークを用いて,ネットワークに接続されているすべての焦電センサアレイからの出力が収集できるようにすることは、まだ確認できておらず、今後の課題となる。また、もう1つの目標の焦電センサアレイ無線ネットワークにおける出力信号を用いた測位対象の移動方向および動線の検出については、測位対象の位置や移動方向が検出しやすいようにするために昨年度提案した信号の特徴量抽出法をまずは改良した。信号の特徴量を抽出するときに、主成分分析の考えも導入した手法を提案した。この手法に関しては、第11回情報科学技術フォーラム(FIT2012)で採録された査読付き論文に記載されている。無線センサネットワーク内に存在する測位対象の位置や移動方向および動線が計測できる手法は現在検討中で新たに提案した信号の特徴量抽出法を利用して、その特徴の違いからどのような方向にネットワーク内を移動しているのかを検出できる方法を提案する。さらに,構築したシステムから得られる測位対象の位置や移動方向情報を統合し,無線センサネットワーク内に存在する全測位対象の動線情報も計測できる手法の提案に関しても、現在検討中で、情報統合に確率統計処理でよく知られているパーティクルフィルタを用いることを想定し,それぞれの測位対象に対する移動情報の確率モデルを利用することにより,それぞれの測位対象の動線情報が得られる方法を提案することを考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
特徴量抽出法の改良に時間を取られ、位置、移動方向などの検出方法の提案までには至らなかった。また、焦電センサアレイも手作業で一人で作製するので、センサネットワーク内に設置するための個数をそろえるのにも時間がかかっている。焦電センサアレイの個数がそろえば、センサネットワークの構築も完了し、測位対象の動線を検出する方法もアイディアはまとまっているので、今後研究はスムーズに進むと考えている。
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今後の研究の推進方策 |
まずは、焦電センサアレイの作製を進め、ある程度の個数(30個くらい)をそろえ、センサネットワークの構築を完了させる。さらに、そのセンサネットワークから得られるデータを用いて、データ情報統合法、それを用いた測位対象の動線が観測できるようになる方法を提案していく。
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