研究課題
本年度は、自らの辺と交差を持たない単純多角形を包含する多角形列の研究を主におこなった。この研究で提案した手法は、凸多角形に対する手法を拡張したものであり、多角形上で隣接する3頂点のなす三角形の中で最小の面積を持つ三角形を順次追加していき、与えられた単純多角形を含む凸包に近づけていくものである。この手法の計算量は、n個の頂点を持つ単純多角形の場合、O(n^2)時間とO(n)領域で実行することができる。この手法が単純多角形とその凸包に囲まれた部分多角形ごとに実行することができることを示した。これにより、この手法の計算時間は、O(n^2_s)時間とO(n)領域と改善された。ただし、n_s、は部分多角形の最大の頂点数とする。しかし、この計算量は、凸多角形に対する手法と比較すると、領域計算量は変わらないが、計算時間が増加している。この計算時間を改善することが今後の課題の一つである。また、PCサーバ、Android端末(2種類)、画像データ集、データ保存用ハードディスクなどを購入し、計算機実験の準備を始めた。準備の一つとして、計算機実験の際に、索引構造として用いるmm-GNATの実装をおこなっている。この実装が終わり次第、凸多角形に対する二重k多角形列の面積比の計算機実験を行なう予定である。Android端末上でも、簡単なアプリの作成を始めている。研究実施計画書に記載した次の点についてはまだ研究が進んでいない。・一定作業領域アルゴリズムが可能かどうかの検討・SIFT特徴量など他の特徴量の検討今後、検討やPCサーバでの実装だけでなく、Android端末上での実装も進める予定である。
すべて 2010
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)
IPSJ Transactions on Database
巻: Vol.3,No.3 ページ: 988-98
Proc.of The China-Japan Joint Conference on Computational Geometry, Graphs and Applications(CGGA 2010)
ページ: 94-95