研究課題
食卓周辺を対象としたICT活用を提案し、その具体例として会食支援システムの開発を進めた。ICT技術の活用により提供できるより豊かな食生活を、プロトタイプの開発を含めて示すことが本研究の目的であった。この目的を達成するため、初年度は、会食行動を映像音声で記録・分析することにより、会食が単なる食事行動ではないこと、また単なる対人コミュニケーションとも異なり、食事を伴うコミュニケーションならではの良い面があることを明らかにした。また、対面の会食において適当なタイミングでの料理推薦と話題提供サービスを行うシステムの設計と実装を行った。二年目には、2地点間映像音声通信システムによる分散会食支援システムについて研究を進めた。一つには、映像について食事の映し方の影響を実験的に検討した。もう一つには、リアルタイムの映像処理により、一方の遠隔ユーザをあたかも同じ場所にいるかのように同室感を備えて他方のユーザに提示することができる仕組みを考案し、開発した。最終年度は、二年目に開発したシステムの有効性を従来システムとの比較実験により示した。また、分散会食支援システムの対象ユーザを時間的に分散した二者にも拡げた。リアルタイムでユーザの食事状況を検出し、ユーザの食事状況に応じてビデオに録画された遠隔ユーザの食事状況を同調させる仕組みにより、擬似的な会食状況を作り出し、コミュニケーションの印象の改善や相手の存在感の強化に有効であることを確認した。この研究により、会食のコミュニケーションにおける効果を実証的に明らかにし、さらに、従来は同時に対面でしか実現できなかった会食コミュニケーションを空間的および時間的に離れていても実現できるようにした。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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