研究課題/領域番号 |
22500109
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
垂水 浩幸 香川大学, 工学部, 教授 (80293900)
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キーワード | グループウェア / コミュニティ / アウェアネス / ユーザインタフェース / 情報システム |
研究概要 |
本研究は、スポーツや音楽等の実演者(エンタテイナー)の実演中における、ファン(オーディエンス)の集団との間のコミュニケーション(アウェアネス)を質・量ともに増大させるデバイスやシステムについて検討、設計、検証することを目的としている。平成23年度の実施計画では、アイスホッケー中継の例について試作、評価実験、成果発表、他の分野への検討を実施することとなっていた。 1.試作:「香川アイスフェローズ」の協力を得て、アイスホッケーリンクの外周壁に振動センサーを配置し、その信号によってインターネット中継に衝撃を表現するエフェクトをかけるようにした。また、それを見る遠隔のファンからの応援をアイスホッケーリンク横の大画面ディスプレイに表示し、プレー中の選手に伝達するようにした。 2.評価実験:平成24年1月21日の公式戦で評価実験を行い、141名の延べ視聴者数を得た。そのうち9名からはアンケート協力が得られた。また選手3名からはインタビューにより評価を得た。実験は、機器トラブルおよび予想以上の数の観客が集まったことによる衝撃センサーの過剰反応といった問題により、視聴者からの評価結果には芳しくない面もあったが、選手からは遠隔ファンの応援がわかるということで好評を得た。実験は全面的な成功にはならなかったが、選手からの評価があったことで、新しい質のコミュニケーションとしての感触は得られた。次年度は改良を行った上で再評価を行う。 3.成果発表:実験が1月であったため年度内に発表には至らなかったが、結果についてまとめた論文を国際会議(Collabtech 2012,平成24年8月札幌で開催予定)へ投稿した。 4.他分野への検討:音楽ライブへの適用検討については、ロック音楽のライブへの適用を目指してシステムの設計試作を行っているところであるが、23年度末現在は開発中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
試作開発および評価実験については予定通り遂行できたが、評価実験時の機器トラブル等の問題により、評価実験が全面的な成功には至らなかった。
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今後の研究の推進方策 |
評価実験は十分な成果を得られなかったが、機器トラブル等によるものであり、選手の評価等から研究の方向性としては正しいと考えている。このため、平成24年度は23年度の反省を踏まえ、システムの再検討・再開発を行い、改めて評価実験を行う。また、スポーツ以外への応用として、音楽ライブへの適用は見込のある分野である。この分野のシテスムについても試作を完成させ、評価実験を行う。
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