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2010 年度 実績報告書

フィードバック型音場再生システムの開発研究

研究課題

研究課題/領域番号 22500110
研究機関九州大学

研究代表者

鮫島 俊哉  九州大学, 大学院・芸術工学研究院, 准教授 (00298192)

キーワードバーチャルリアリティ / 音場再生
研究概要

制御対象プラントを,ダミーヘッドあるいはリアルヘジードのHRTF(頭部伝達関数,Head Related Transfer Function)として,その適切なシステムモデル化の方法を検討した。計測・制御の分野において,線形システムの実測データを状態空間モデルとしてモデル化する手法として,特異値分解法と呼ばれる手法が開発されている。その特異値分解法をHRTFのモデル化に導入し,数値実験によってその数値特性を調べ,小規模かつ高精度なHRTFのモデル化を行うためのパラメータ値を求めた。これにより,既往のモデル化手法である極零モデルや共通極・零モデルに対して,より効率的なモデル化を行うことが可能となった。この成果は,音場再生システムの小規模化やより高精度な音場再生を行うことに貢献するものである。
特異値分解法の導入により,非常に効率的なHRTFのモデル化が可能となったため,フィードバック制御システムではなく開ループ制御システムとして音場再生システムを構成しても,これまでよりも高精度な音場再生が可能となる見通しを得た。そこで,開ループ制御システムによって音場再生システムを実現する手法として,既往のFIRフィルタのみを使用したものではなく,HRTFの共通AR係数を用いた等化FIRフィルタとIIRフィルタを併用した音場再生システムを提案した。HRTFの共通AR係数は,共通極・零モデルのそれとした。IIRフィルタの係数は,非線形最適化手法によって求めた。数値実験により,既往のFIRフィルタのみを使用した音場再生システムに比べて,特に目標信号のディレイが小さい場合により高精度な音場再生効果が得られることが分かった。画像信号の再生も含んだバーチャルリアリティシステムを構成する際に,再生画像信号と再生音響信号の同期が必要となるが,この成果はそのような状況においてシステムの小規模化に貢献するものである。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 共通AR係数を用いた等化フィルタとIIRフィルタを組み合わせたトランスオーラルシステム2011

    • 著者名/発表者名
      竹下真,魃島俊哉
    • 学会等名
      日本音響学会2011年春季研究発表会
    • 発表場所
      早稲田大学(東京都)
    • 年月日
      20110309-0311

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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