研究概要 |
音声治療現場におけるEBMの機運の広がりによって,音声障害の音響的評価法の標準化の要求が増している。しかもこの評価法は,誰でも最新の評価技術を利用できるようにするために,Web技術で実現することが望ましい。本研究では,KayPENTAX社のMDVP,アムステルダム大学のPraat,宇都宮大学のL-Voiceの3つの評価法の性能を自然音声と合成音声を用いて比較検討した。基本周期のゆらぎ測定にはL-Voice,振幅ゆらぎにはPraat,加法的喉頭雑音の計測にはL-Voiceがそれぞれ適していることが分かった。また,L-VoiceをWeb技術によってインターネットを介して利用できるようなパイロットシステムを製作し,その有効性を明らかにした。臨床的な評価の結果,言語聴覚士や医師の操作性が重要であることが分かった。
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