研究概要 |
研究は,主にアルゴリズム開発とソフトウェアによって方法論を検証するグループ(山口大学:末竹,内野)と,主にハードウェア設計・開発を行うグループ(東京農工大学:田向,山口大学:末竹)の2グループ体制で行っている.グループ間/内で,月に一回程度の打ち合わせを行い,進捗状況の確認を行った.平成22年度は,1色型色覚特性を有する人向けの色覚バリアフリー映像(動画像)変換アルゴリズムと,2色型色覚特性を有する人向けの映像変換アルゴリズムの開発に注力した.具体的には,研究代表者が開発してきた静止画向け変換アルゴリズム(色情報を考慮したカラー画像のモノクロ変換,信学論,J90-A(8);弁別困難色に対する非線形明度修正法の一提案,信学論,J91-D(8))において,混同色線理論に基づいて定式化していた画像空間上の色覚バリアフリー化問題を,あらたに時空間上での最適化問題と捉え,拡張を試みた.静止画の場合は,一枚のフレームの中に描かれているオブジェクト間でのみ,混同色を弁別可能色にすればよい.しかし,映像(動画像)の場合は,複数のフレーム間で,同一オブジェクトは同系統の色で描かれなければならず,さらにはオブジェクト間での色弁別を可能にしなければならない.また,ハードウェア設計・開発に関しては,研究代表者が従来開発した静止画向け色覚バリアフリー色変換アルゴリズムを基に東京農工大学にて基本設計を試みた
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