研究課題
本年度は、本研究の計画に従い、以下の4つの課題に焦点を絞って検討を進めた。(1)人物全身像の姿勢推定:大画面スクリーン表示に対して、腕の疲労を軽減しつつインタラクションを行う方法を提案し、検討を行った。大画面の大まかな範囲を指定するために、顔の向きを唇の位置変化から推定するとともに、パーティクルフィルター等を用いて腕と指を追跡し、命令を認識する方法を提案し、有効性の見通しを得た。(2)人物の追跡・行動認識:テンソル分解を用いて人物の行動を動画像から認識する方法における視点変動に対する頑健性を増強するため、4次元のテンソル(行動、人物、時系列データ、視点)を用いる手法を提案し、合成画像を対象にした実験により有効性の見通しを得た。手振りと表情の組み合わせを語彙とする手話動作の認識法を検討した。表情についてはAMM(動的外見モデル)を用いて表情特徴量を求め、手振りについては手の軌跡から特徴量を求める。これら2種類の特徴量の組み合わせ方の検討を進めている。(3)移動カメラの位置姿勢推定と3次元復元:移動するステレオカメラ画像により撮像されたシーン中の複数の移動物体を追跡・抽出するとともに、それらの構造の3次元復元を行う方法を検討した。代表研究者らの従来の修正RANSAC法を拡張し、任意フレーム数へ適用可能にするとともに、物体の停止や運動開始、物体の分裂が起こっても対応可能な時系列修正RANSAC法を提案した。実写画像を対象にした実験により提案手法の有効性の見通しを得た。(4)樹木の挙動の解析:樹木の枝葉の揺れ等の複雑な力学的挙動の認識法の関連技術の調査を主に行い、英国バース(Bath)大学のMSER(最安定領域)による追跡法が最も関連しているものの、樹木全体が葉で覆われている必要がある等の制限があることを実験により明らかにした
すべて 2011 2010
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (10件)
Proc.of SPIE-IS&T Electronic Imaging
巻: SPIE Vol.7878,78780E ページ: 78780E-1-78780E-13
巻: SPIE Vol.7865,786509 ページ: 786509-1-786509-6
Proc.of SPIE-IS&T Electronic Imagin
巻: SPIE Vol.7873,787310 ページ: 787310-1-787310-10