• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2012 年度 実績報告書

並列処理に基づく物体認識アルゴリズムに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 22500171
研究機関独立行政法人産業技術総合研究所

研究代表者

市村 直幸  独立行政法人産業技術総合研究所, ヒューマンライフテクノロジー研究部門, 主任研究員 (50356466)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード画像認識 / 局所特徴 / 並列処理 / GPU / 高速化 / 対応付け
研究概要

研究成果は大きく2つある.1つ目は,高解像度動画に対し並列処理を用いた特徴抽出を適用し,その速度評価を行ったことである.この際,CPU,GPU(Graphics Processing Unit)間のバスが高速化された(PCI Express Gen3を導入した)ことから,両プロセッサに処理を振り分けるハイブリッド型の計算方法を採用した.並列化が容易なフィルタリング,特徴点位置探索等の処理はGPUにより並列実行し,スレッドの同期の問題から単純な並列化ができない特徴点の位置リストの生成処理はCPUで逐次実行した.その結果,デジタルシネマ等で使用される4k2k動画フォーマット(4096x2304画素)から100万の特徴を約1秒で抽出可能な処理速度(1μs/特徴)を達成している.国際会議,解説論文,技術セミナーでの講演を通じ,これらの成果普及に努めた.
2つ目は,画像から抽出される大量の特徴ベクトルの高速な対応付けのために,ベクトル量子化に基づく近似最近傍法に関する研究開発を行ったことである.大量の特徴ベクトルを対応付ける場合,計算時間の削減と共に,記憶容量の削減も問題となる.この問題の解決のために,直積ベクトル量子化による特徴ベクトルの圧縮と構造化の利用を検討した.最初に,約30万の特徴ベクトルを有する小規模のデータベースを作成し,それに対して数万のクエリで検索する実験環境を用意した.そして,その環境で,直積ベクトル量子化を適用した場合の,探索精度,圧縮率,計算時間の関係を考察した.結果,例えば,90%以上の精度を保った状態で,データベースを約6%に圧縮でき,計算時間も枚挙的な最近傍探索に比べ約40倍高速化できることを確認した.現在,より大規模のデータベースでの対応付けやシーン認識,処理の並列化等についての検討を進めており,特徴抽出も含めて,研究は順調に推移していると考えている.

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2012 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] Scalable Local Feature Extraction with Orientation Maps and GPU Computing2012

    • 著者名/発表者名
      Naoyuki Ichimura
    • 雑誌名

      GTC On-Demand (Proc. GPU Technology Conference (GTC) 2012)

      巻: - ページ: web

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 方向マップを用いた局所不変特徴量の抽出2012

    • 著者名/発表者名
      市村 直幸
    • 雑誌名

      映像情報メディア学会誌

      巻: 66 ページ: 831-834

  • [学会発表] Scalable Local Feature Extraction with Orientation Maps and GPU Computing

    • 著者名/発表者名
      Naoyuki Ichimura
    • 学会等名
      GPU Technology Conference 2012 (GTC2012)
    • 発表場所
      San Jose, CA., USA.
  • [学会発表] 画像処理の基礎と実装例 - 局所特徴量・SIFT・GPUによる高速化 -

    • 著者名/発表者名
      市村 直幸
    • 学会等名
      技術セミナ((株)日本テクノセンター主催)
    • 発表場所
      東京都新宿区
  • [学会発表] GPUによる並列画像処理技術の開発とカメラへの応用の可能性

    • 著者名/発表者名
      市村 直幸
    • 学会等名
      技術セミナー((株)日本情報技術センター主催)
    • 発表場所
      東京都新宿区
  • [学会発表] 画像認識のための局所不変特徴量の理解とGPUによる高速実装

    • 著者名/発表者名
      市村 直幸
    • 学会等名
      技術セミナー((株)トリケップス主催)
    • 発表場所
      東京都千代田区

URL: 

公開日: 2014-07-24  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi