研究課題
決定情報表の下で提案・応用されているラフ集合理論を不完全情報表も処理する体系に広げ、拡張された体系におけるデータマイニングの枠組み、処理アルゴリズム、実験システム(プログラム)の作成、等を進めた。理論的側面においては、非決定情報表における「分割図」と「分割図表」を用いた計算方法の検討を行った。ラフ集合では、無矛盾性を同値類の包含関係により判定でき、この性質を利用して無矛盾性の計算を行う点に特徴があるが、この計算結果と同等な結果を分割図により処理できることを示した。さらに、2つの分割図の合併アルゴリズムを示し、NIS-アプリオリの効率化を図った。また、本研究ではルールの定義を与え、この定義を満たす含意式に限りNIS-アプリオリが処理すること(アルゴリズムの完全性定理)を示した。このような論理的性質が成立する体系は稀であると考える。実験システムの高速化と処理環境の整備においては、Google のAppsを利用し、Python言語を用いたウェブ版NIS-アプリオリをほぼ仕上げている。現在、β版として利用可能な状況になっている。本プログラムを使い、種々のアンケートデータの解析も行った。研究代表者は、KES/IDT2012(岐阜、日本)、GrC2012(杭州、中国)、AMLTA2012(カイロ、エジプト)において上記研究成果を発表した。また、FSS2011(福井、日本)の企画セッションを基に、英国インダーサイエンス社International Journal of Reasoning-based Intelligent Systemsから企画セッション特集号を出版した。ワールドサイエンティフィック社から出版されたHandbook of Reasoning-based Intelligent Systemsの4章も担当した。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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http://www.mns.kyutech.ac.jp/~sakai/RNIA/