研究課題
最終年度は、テキストデータを自動的に地図化するシステムの拡張機能に関する体系化と実装を行った。特に、応用独自の用語に対しては、さまざまな辞書が必要であり、この点に焦点を当てて研究を進めた。具体的には、地図データを地理空間辞書として用いることができるが、利用者が新たに点地物を明示的に登録する枠組みをインターネット環境上に実現することは有用であると考えた。たとえば、アパート名や大学内の建物名などに関しては、住宅地図データに入っていない場合もあり、それらを簡単に登録できるようにすることにより、地理空間辞書が自律発展的に成長できるシステムを実現することができる。地図の座標値は、測量誤差や転移(displacement、視覚伝達性を上げるために地物の位置をずらす技術)により、地図ごとに異なる。たとえば、A社の地図の上で登録した地物を、B社の地図に重ねると、道の反対側に表示されることがよくある。そこで、コンピュータ地図上で、誤った位置に表示された地物を利用者がマウスなどで正しい位置に再配置することにより、A社の地図とB社の地図との座標系間の空間補正の情報あるいは規則を間接的に作成する機構を実現する。この補正空間メタデータをインターネット上で収集して、地図ごとの位置の誤差を補正する枠組みに関しても体系化を行った。このような拡張機能、自律発展機能を実現することにより、テキストを基本とする地理情報システムはユーザ中心の使いやすく、また柔軟性がある環境を実現できることを示すことができた。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Lecture Notes in Geoinformation and Cartography
巻: Progress in LBS ページ: 435-451
10.1007/978-3-642-34203-5_24