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2010 年度 実績報告書

文字列データ解析システムの構築と平安朝文学の伝本と表現に関する総合的研究

研究課題

研究課題/領域番号 22500236
研究機関同志社大学

研究代表者

福田 智子  同志社大学, 文化情報学部, 准教授 (50363388)

キーワード国文学 / 日本古典文学 / 和歌 / 古今和歌六帖 / 源氏物語 / 文字列 / 校本 / 平安朝
研究概要

平安中期成立とされる類題和歌集『古今和歌六帖』の伝本について、南里一郎氏(立命館大学・非常勤講師)の協力を得て、新たに二本(神宮文庫蔵林崎文庫旧蔵本、および同宮崎文庫旧蔵本)の電子テキストを作成した。また黒田彰子氏(愛知文教大学・教授)の研究グループから、島原松平文庫本および大久保正氏蔵榊原文庫旧蔵本の電子テキストの提供を受けた。黒田氏グループが作成した電子テキストを本研究グループでも使用するには、大幅なフォーマット変更が必要となるが、その点については、深川大路氏(同志社大学・文化情報学部・助教)の協力を得て、計算機プログラムによる自動変換をおこない、手作業を最小限度にとどめる方針である。
新たに作成した伝本には、これまで見られなかったような書き入れや、電子テキスト作成における問題点が存在した。そこで、これらの箇所に対応するタグ付け規則を考案し、竹田正幸氏(九州大学大学院・システム情報科学研究院・教授)との共同研究において、底本を自由に変更できるデジタル校本システムを作成した。このシステムは、本文異同を句ごとに表示し、これにより諸本を分類する機能を備えている。これを用いて本文を分析し、『古今和歌六帖』の写本系本文と版本系本文との異同とその性格について学会発表をおこない、また、研究ノートその他の成果を発表した。
また、散文用の校本作成支援ツールについては、坂田桂一氏(同志社大学大学院・法学研究科博士前期課程2年)の協力を得てツールの根幹部分の作成は完了し、『源氏物語』若紫巻他を対象に校本を作成中である。ただし、巻によってはかなりの手直しを必要としたため、『源氏物語』よりも本文異同が少ないと思われる『石清水物語』の校本作成を志していた宮崎裕子氏(九州大学・専門研究員)に本ツールを試用するよう依頼した。この結果は、来年度以降報告される予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] <順百首>の表現摂取-先行歌集・歌合との関わりと『古今和歌六帖』-2011

    • 著者名/発表者名
      福田智子
    • 雑誌名

      文化情報学

      巻: Vol.6, No.1 ページ: 124(一)-112(一三)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 『古今和歌六帖』出典未詳歌注釈稿-第六帖(4)薄・篠薄・荻・蘭-2011

    • 著者名/発表者名
      福田智子・木村望・青木聡美・桐谷早織
    • 雑誌名

      文化情報学

      巻: Vol.6, No.1 ページ: 101(二四)-84(四一)

    • 査読あり
  • [学会発表] 『古今和歌六帖』の本文と表現-デジタル校本の試み-2010

    • 著者名/発表者名
      福田智子・竹田正幸・南里一郎
    • 学会等名
      第16回公開シンポジウム 人文科学とデータベース
    • 発表場所
      花園大学拈花館202(京都市)
    • 年月日
      2010-11-27
  • [学会発表] 『古今和歌六帖』の写本・版本間の本文異同について-万葉歌を中心に-2010

    • 著者名/発表者名
      福田智子
    • 学会等名
      中古文学会秋季大会
    • 発表場所
      立命館大学衣笠キャンパス(京都市)
    • 年月日
      2010-10-03

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公開日: 2012-07-19  

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