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2012 年度 実績報告書

共著論文の計量分析から見る研究者の国際ネットワーキング

研究課題

研究課題/領域番号 22500238
研究機関横浜国立大学

研究代表者

加藤 真紀  横浜国立大学, 研究推進機構, 講師 (80517590)

研究分担者 安藤 朝夫  東北大学, 情報科学研究科, 教授 (80159524)
研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード国際共著論文 / 文化多様性 / 研究業績 / 研究ネットワーク / 外国人研究者
研究概要

本年度は、昨年度までに作成した2つのデータセット(ネイチャーとサイエンス論文を基にした物と、化学論文を基にした物)を使用し、日本の施策に対する示唆を導くべく、日本と米英等を対象に国際共著に関する国際比較を行った。この結果、日本は他の主要国と同様に論文数の多い研究者が国際共著に参加するが、他方で注目度の高い研究者の参加は確認されなかった。国際共著と研究者のキャリアとの関連は今後の課題として残るが、日本においても国際共著率が高い理由として業績の高い研究者の参加が示されたことは、研究力向上に向けた施策に繋がると考えられる。
さらに本年度は、文化が多様である場合に新たな知識が創造されるという理論モデルと、近年の研究活動における国際化に着目し、文化多様性と論文の注目度との関係を定量的に分析した。研究活動の文化多様性は、2つの側面に顕著である。1つは1カ国の研究者に占める外国人の存在であり、2つめは国際共著である。最新のデータを用いて分析した結果、次のような3つの結論が導かれた。1点目は、1カ国のみによって発表された論文の注目度は、研究者の文化多様性(外国人比率)と正の相関を持つことである。研究者の外国人比率は研究者の国際移動の結果である。そこで2点目として、研究者の国際移動が何によって説明されるのか分析したところ、留学生および研究者の集積に関係するが、受入国の文化多様性とは関係しないことが示された。最後に、国際共著論文は国数との相関が示されたが、言語の一致や距離の遠さとは関係しないことが分かった。すなわち国際共著の注目度の高さは、国を文化と定義する場合に認められることになる。その他に、主要16カ国では、研究投入、研究成果、研究の国際化の3つの点で特徴的な組み合わせがなされており、日本は投入が高く成果が平均的であるのに対して、他国と比較して国際化が極端に低いという結果が示された。

現在までの達成度 (区分)
理由

25年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

25年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] The relationship between research performance and international collaboration in chemistry2013

    • 著者名/発表者名
      Maki KATO & Asao ANDO
    • 雑誌名

      Scientometrics

      巻: vol.97(3) ページ: 535-553

  • [雑誌論文] 国際移動をする高度専門人材の滞在地選択:日本の博士留学生を事例とした実証分析2013

    • 著者名/発表者名
      加藤真紀
    • 雑誌名

      国際開発研究

      巻: 22 ページ: 41, 54

    • 査読あり
  • [学会発表] The relationship between cultural diversity and scientific knowledge creation: An empirical analysis2014

    • 著者名/発表者名
      Maki KATO & Asao ANDO
    • 学会等名
      53rd meeting at Western Regional Science Association
    • 発表場所
      San Diego (United States)
    • 年月日
      20140216-20140219
  • [学会発表] 国際移動をしたスター研究者と出身途上国との繋がり―出身国と国際共同研究をする誘因を中心として―2013

    • 著者名/発表者名
      加藤真紀
    • 学会等名
      国際開発学会第24回全国大会
    • 発表場所
      大阪大学(日本)
    • 年月日
      20131130-20131201
  • [学会発表] 国際共著論文の被引用数が多い理由 : 研究者のパフォーマンスの高さとの関係2013

    • 著者名/発表者名
      加藤真紀
    • 学会等名
      研究・技術計画学会第28回全国大会
    • 発表場所
      政策研究大学院大学(日本)
    • 年月日
      20131102-20131103

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公開日: 2015-05-28  

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