研究課題/領域番号 |
22500240
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
篠原 和子 東京農工大学, 大学院・工学研究院, 教授 (00313304)
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研究分担者 |
松中 義大 東京工芸大学, 芸術学部・基礎教育, 准教授 (00318908)
三石 誠司 宮城大学, 食産業学部, 教授 (10438096)
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キーワード | メタファー / 遺伝子組換え / 戦略 / 認知 |
研究概要 |
平成23年度においては、研究代表者と研究分担者1(松中)が、遺伝子組換え作物・食品に関わる言説のなかで用いられているメタファー表現を新聞、ウェブサイトなどから収集し、これを概念メタファー理論の枠組みで分析した。主として起点領域と目標領域の種類、生じうる推論への効果について考察を行い、その成果を第12回国際語用論学会において発表した。この学会で得られたフィードバックと情報収集に基づいて、メタファーのもつ効力について、研究方法を含めて検討した。 研究分担者2(三石)は、遺伝子組換え作物・食品に関わる需要・生産・流通等の現状についての情報収集を引きつづき行い、研究代表者と分担者1との情報共有を図った。そしてこれに関する訴訟問題等の分析を、「バイオサイエンスとインダストリー」70巻1号に掲載し、ILSI Japan 30周年記念第6回「栄養とエイジング」国際会議の招待講演として日本の食糧需給の現状と今後の課題について発表した。後者は、論文"Supply/Demand of Food,and Issues for the Future"として出版予定である。 また、代表者と分担者1は、概念メタファーのもつ推論への影響について認知心理学的実験手法による研究を行い、先行研究を補う知見を得た。その成果を第4回イギリス認知言語学会、および第9回RaM国際学会(平成24年開催)に応募し、採択されている。 研究代表者と連携研究者(船倉)が中心となり、最終年度に行う予定のシンポジウムに関する計画を進めた。招聘予定のJoseph Grady博士にシンポジウム参加の承諾を得るとともに、代表者の所属大学の遺伝子組換え研究者との協力体制を確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画にほぼ沿った形で研究を行い、成果を順調に出している。22年度に引きつづき、23年度内の研究成果は、国際学会に採択されている。
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今後の研究の推進方策 |
平成24年度にはすでに採択されている国際学会での研究発表を通して研究者からフィードバックとさらなる研究方法についての知見を収集する。また、本課題の総括として、24年11月に、代表者の所属大学において、科学コミュニケーションに関するシンポジウムを開催する。
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