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2010 年度 実績報告書

外来侵入アリの分布拡大と在来アリ群集撹乱評価の統計モデリング

研究課題

研究課題/領域番号 22500250
研究機関北海道大学

研究代表者

久保 拓弥  北海道大学, 大学院・地球環境科学研究院, 助教 (80344498)

研究分担者 伊藤 文紀  香川大学, 農学部, 教授 (50260683)
キーワードアルゼンチンアリ / 外来侵入生物 / 分布拡大 / 群集生態学 / 統計モデル / 空間相関 / パラメーター推定 / 特定外来生物
研究概要

本年度は,2000-2009年の10年間にわたるアルゼンチンアリの廿日市市内での分布拡大のデータを解析した.2000年以来継続している廿日市市周辺の定点観察地77か所のアリ相調査を実施し,1か所で新たにアルゼンチンアリの侵入が確認された.11年間で侵入地点は27か所から46か所に増加し,緩やかではあるが分布が拡大していることが示された.同定作業はまだ中途段階だが,侵入後に在来アリ相が変化していく過程を多数の地点で追跡することが出来た.2000年以来のアルゼンチンアリの侵入と分布拡大の様相および在来アリ相の変化を定量的に分析するために第一段階として,これまで得られたアリ相にをデータベイス化し,一覧できるようにした.これにもとづいて,空間統計モデルの設計を開始した.このようにして得られた廿日市市のアルゼンチンアリ分布変遷のデータにもとづく,アリ分布拡大のパラメーター推定方法を検討している.観測データとの対応づけを考慮した,空間構造のある一般化状態空間モデルの試作に着手し,潜在的なアリ分布をあらわす変数をガウシアン確率場で表現する方法について検討し,廿日市市内の道路・河川についてのさまざまな属性がアルゼンチンアリの分布拡大に与える影響の推定に適したデータ構造とアルゴリズムの研究を進展させた.さらに,これらの研究と関連のある,動物の時空動態モデリングの予備的な研究ならびにアリの形態に関する統計判別に関する予備的な研究の論文を発表した.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Ergatoid queen development in the ant Myrmecina nipponica : Modular and heterochronic regulation of caste differentiation2010

    • 著者名/発表者名
      Satoshi Miyazaki
    • 雑誌名

      Proceedings of the Royal Society B

      巻: 277 ページ: 1953-1961

    • 査読あり
  • [雑誌論文] A Bayesian analysis of the temporal change of local density of proboscis monkeys : implications for environmental effects on a fission-fusion society2010

    • 著者名/発表者名
      Ikki Matsuda
    • 雑誌名

      American Journal of Physical Anthropology

      巻: 142 ページ: 235-245

    • 査読あり
  • [学会発表] 選択・勝敗の階層ベイズモデル2011

    • 著者名/発表者名
      久保拓弥
    • 学会等名
      日本生態学会第58回大会
    • 発表場所
      北海道札幌市
    • 年月日
      2011-03-09
  • [学会発表] アルゼンチンアリが地表歩行性動物に及ぼす影響2011

    • 著者名/発表者名
      伊藤文紀
    • 学会等名
      第2回アルゼンチンアリ研究会議
    • 発表場所
      香川県三木町
    • 年月日
      2011-01-28

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公開日: 2012-07-19  

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